<新興国eye>前週の上海総合指数、中国配車大手の米上場廃止で海外勢参入し4週続伸=BRICs市況
2021/12/6 9:20
前週(11月29日-12月3日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の3日終値が26日終値比1.22%高の3607.432となり、4週続伸した。
週明け11月29日の指数は3営業日続落して始まった。
30日は小反発。12月1日は前日から値幅を広げ、2営業日続伸した。
30日は、中国11月製造業PMI(購買担当者景気指数)が50.1となり、3カ月ぶりに好不況の境目となる50を上回ったことが買い手掛かりとなったものの、米バイオ医薬品大手モデルナのCEO(最高経営責任者)がオミクロン株に対する既存のワクチンの有効性は低下するとの発言を受け、次第に上値が重くなった。
12月1日は、劉鶴副首相が21年の中国の成長率が目標を上回るとの見通しを示したことが好感されたほか、不動産株と石炭株が買われ、指数の上げを主導した。
2日は反落。米国で初めてオミクロン株感染者が確認され、地合いが悪化。ただ、不動産開発3社が国内で総額180億人民元の社債を発行する計画を発表し、不動産開発株が買われたため、指数の下げは小幅にとどまった。
週末3日は急反発。中国配車サービス大手の滴滴出行(ディディ)が米ニューヨーク証券取引所での上場廃止を発表したことを受けて香港市場が急落し、外国人投資家からの資金が中国本土市場に流れ込み、相場を押し上げた。
今週(6-10日)の株式市場は、引き続き、米中関係やオミクロン株感染拡大懸念、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策や人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は7日の11月貿易収支や9日の11月CPI(消費者物価指数)と11月PPI(生産者物価指数)など。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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