<一撃!裏銘柄>事業多角化し全セグメントの視界良好―NARTH

株式

2021/12/23 11:30

 新型コロナウイルスの影響が一巡し、業績見通しが明るいNEW ART HOLDINGS(NARTH)<7638.T>に期待したい。

 同社はオーダーメードの婚約・結婚指輪を中心に、エステサロンやゴルフ用品、美術品販売などを幅広く展開している。22年3月期上期の連結営業利益は9億1700万円(前年同期比7.5%増)となった。ブライダルジュエリーはコロナ禍の影響を受けたものの、3密回避スポーツとして人気の高いゴルフは、メーンブランド「CRAZY」が伸長し、大手スポーツ量販店への出店が合計14店に拡大した。

 ゴルフ以外のスポーツ商品の育成にも注力しており、アスリートとのコラボ案件をはじめ高品質品の本格投入によるスポーツ事業の本格寄与が期待できる状況だ。緊急事態宣言が解除されたことで、停滞していたブライダル需要が回復することも見込まれる。

 アートオークション・フィンテック事業にもチャンスが訪れている。11月には現代美術49点と古美術・近代美術168点のオークションを開催。国指定重要文化財なども出品されるなど活況を呈しており、総落札金額は10億5700万円に拡大した。手数料収入約2億2200万円を計上している。

 2022年も国内で2-3月に、海外では3-5月にも美術品オークションを予定しており、アフターコロナ下でさらなる取扱金額の増加が視野に入る。また、自社割賦利用推進を目的とした信販事業は、手数料収入が増加し9月に単月黒字化を達成した。取扱高を積み上げることで安定収益源に育つとの算段もある。

 エステ領域では、医療分野やヘルステック企業との提携により、法人向けサービスや予防医療分野への取り組みを推進している。化粧品・健康食品などで、「医薬部外品」商品の販売強化、「特定保健用食品」の新規リリースなども控え、収益性の高い新規事業として育成中だ。現在、水面下の軽井沢リゾート開発は、12戸のレジデンスと1戸の山荘を進行中で、1戸7億-15億円で合計13戸を23年度に売り出す方向だ。

 週足チャートでは、ヘッド&ショルダーを形成しつつあるも、ネックラインを割り込まず、下値は緩やかに切り上がっている。RSI(相対力指数)やストキャスティクスなどオシレーター系指標は中位にあり、一目均衡表の先行スパン「雲」上限に沿いながら再浮上の可能性をにおわす。PER11倍台、PBR(株価純資産倍率)約2倍とバリュエーションは低水準に位置し、配当利回り約6%と割り負け感は強い。

提供:モーニングスター社

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