日経平均は71円安と続落、朝高後に下げ転換、オミクロン株警戒が重し=27日前場

 27日前場の日経平均株価は前週末比71円47銭安の2万8711円12銭と続落。朝方は、やや買いが先行した。前週末はクリスマスの振替休日で米国株式市場などが休場となり、手掛かり材料に乏しいなか、強含んで始まった。ただ、買いは続かず、下げ転換。手じまい売りに軟化し、一時2万8658円82銭(前週末比123円77銭安)まで値を下げた。いったん下げ渋ったが、戻りは限定され、前引けにかけて2万8700円近辺で推移した。新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の感染拡大が警戒され、重しとして意識された。

 東証1部の出来高は3億7926万株、売買代金は8443億円。騰落銘柄数は値上がり601銘柄、値下がり1455銘柄、変わらず127銘柄。

 市場からは「朝方は、年金買いが入ったようで小高く始まったが、参加者は少なく見ているだけの人が多い。オミクロン株の感染拡大懸念は言い訳に映るが、上がれば売られ、下がれば押し目買いが入る居心地の良い水準のようだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東邦鉛<5707.T>、三井金<5706.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株が軟調。ソフバンG<9984.T>、NTT<9432.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、中国電<9504.T>、東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株も売られた。ファーストリテ<9983.T>、ニトリHD<9843.T>などの小売株や、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も安い。コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>などの精密株もさえない。

 半面、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が堅調。オリックス<8591.T>、ネットプロテ<7383.T>などのその他金融株や、T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株も引き締まった。東建物<8804.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も高く、三菱倉<9301.T>、住友倉<9303.T>などの倉庫運輸関連株も買われた。

 個別では、レノバ<9519.T>がストップ安ウリ気配となり、EduLab<4427.T>、テスHD<5074.T>、象印<7965.T>、ビーグリー<3981.T>などの下げが目立った。半面、タムラ製<6768.T>がストップ高カイ気配となり、アトラG<6029.T>がストップ高。イソライト<5358.T>(監理)、ミタチ産業<3321.T>、佐鳥電機<7420.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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