<一撃!裏銘柄>業績好調、環境領域でも存在感を発揮―新日本科学

株式

2022/1/6 11:31

 業績絶好調の上、さまざまなプロジェクトへの意欲的参画が魅力の新日本科学<2395.T>をマークしたい。

 同社は医薬品開発受託機関の草分けで、海外でも日本企業として初めて米国に前臨床研究施設と臨床研究施設を建設。新規化合物の発掘から、最適な使用方法の追加情報を得るために市販薬について行う第4相試験までの一貫体制を構築し、医薬品開発試験の全ステージを受託できる国内唯一の企業である。

 主力の前臨床事業が伸長し、22年3月期上期の連結営業利益は19億6900万円(前年同期比69.6%増)と過去最高営業利益を更新した。良好な事業環境を背景に、通期でも最高益を見込んでいる。注力するスレーショナルリサーチ事業では、薬物の脳移行性をコントロールする独自の送達技術を研究開発しており、オリジナル経鼻投与基盤技術を用いて新型コロナウイルスなどの新たな感染症への合理的応用を模索。経鼻ワクチンを含むポートフォリオ創生に意欲を示す。

 2021年11月には、つくば国際戦略総合特区事業の1つ「次世代がん治療法(BNCT)の開発実用化」プロジェクトに参画した。日立製作所<6501.T>や筑波大学などとともに、大出力・低放射化BNCT用照射装置を用いた非臨床試験を開始している。

 環境領域でも存在感を高めている。鹿児島県指宿市に保有する100万坪(1坪=約3.3平方メートル)超の土地を活用して地熱発電事業を展開、年間約1000万キロワットの電力生産を通じ二酸化炭素排出量抑制を推進する。また、二ホンウナギの天然資源保護に向けシラスウナギ(二ホンウナギの稚魚)の人工種苗生産研究を進めている。

 テクニカル的には、昨年10月5日安値865円から11月22日高値1870円までの上げ幅1005円の半値502.5円を、1870円から引いた1367.5円と、日足一目均衡表の先行スパン「雲」下限が同値となっている。75日日移動平均も1364.3円に位置するなど、サポートラインが密集しており、下値は限定的な印象だ。

提供:モーニングスター社

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