日経平均247円安と大幅に3日続落、米金融引き締めへの警戒感に国内コロナ感染拡大も重し=11日前場

 11日前場の日経平均株価は前週末比247円25銭安の2万8231円31銭と大幅に3営業日続落。朝方は、売りが先行した。米金融引き締めへの警戒感や、国内での新型コロナウイルスの感染拡大が重しとなった。持ち直す場面もあったが、買いは続かず、軟化。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万8089円49銭(前週末比389円07銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は6億1146万株、売買代金は1兆5255億円。騰落銘柄数は値上がり609銘柄、値下がり1461銘柄、変わらず112銘柄。

 市場からは「米国での金融引き締めへの警戒感が強い。買いが引っ込み、売り方優勢で厳しい状況だ。11日にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の指名承認公聴会、12日には米CPI(消費者物価指数)の発表を控え、動けない」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、キーエンス<6861.T>などの電機株が軟調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株もさえない。資生堂<4911.T>、花王<4452.T>などの化学株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も安い。ファーストリテ<9983.T>、良品計画<7453.T>、ZOZO<3092.T>などの小売株や、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株も売られた。近鉄エクス<9375.T>、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸関連株も値を下げた。

 半面、SOMPOH<8630.T>、T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>、新生銀<8303.T>などの銀行株が堅調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まり、大和証G<8601.T>、東海東京<8616.T>などの証券商品先物株も高い。武田薬<4502.T>、アステラス薬<4503.T>、大正薬HD<4581.T>などの医薬品株も買われた。

 個別では、日ペイントH<4612.T>、ARM<8769.T>、コーセー<4922.T>、クロスキャット<2307.T>、レノバ<9519.T>などの下げが目立った。半面、エスクロAJ<6093.T>、クボテック<7709.T>、クラウディH<3607.T>、Wスコープ<6619.T>、日精樹脂<6293.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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