<一撃!裏銘柄>サイバーセキュリティーで浮上、高配当も魅力―IDHD

株式

2022/1/13 11:31

 好業績・高配当のIDホールディングス<4709.T>をマークしたい。同社はシステム開発会社で、大手金融機関や社会インフラ企業など1000社以上と取引関係を構築。RPA(ロボットによる業務自動化)・AI(人工知能)などのデジタル技術を活用した既存ビジネスの変革や、システムの「所有」から「利用」への転換、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展、IoT(モノのインターネット)機器の急激な増加、高度化するサイバー攻撃など、「市場の変化」を商機ととらえ、事業拡大を進めてきた。

 注力するサイバーセキュリティー領域が成長を後押しする。SecurityScorecard社(東京都千代田区)との協業により、外部からの「狙われやすさ」を定量化し、系列会社や取引先とのサプライチェーンリスク管理を強化。また、最近ではネットワーク内の見逃してしまった脅威をさかのぼって調査・分析することが可能なサイバー脅威遡及(そきゅう)分析サービス「サイトラ」の提供を開始した。また、情報セキュリティー監視サービスなどが経済産業省の「情報セキュリティサービス基準審査制度」に認定され、安全性を確証付けながら拡販に弾みを付ける。

 22年3月期上期の連結営業利益は7億400万円となった。収益認識基準適用による影響により前年同期比2.4%営業減益となったものの、同基準適用がなければ10.6%の営業増益となり、通期営業利益見通しは19億円と、コロナ前の2020年3月期(20億7300万円)水準に近づくV字回復を計画している。ソフトウエア開発の引き合いも高まり、21年9月末の受注残高は前年9月末比で0.6%増加の34億4800万円と高水準だ。

 配当利回りは4.5%を超え、増配・高配当を継続している点も見逃せない。ストックビジネスのシステム運営管理比率は5割弱と高く、大手企業との取引も多いことから安定成長をキープしており、業績悪化リスクは少ない。

 大手メディアからSDGs(持続可能な開発目標)に積極的な企業として選ばれるなど、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の観点からも注目される。

提供:モーニングスター社

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