日経平均は512円安と大幅続落、2万8000円割れ、米金利上昇に米株安で売り先行=19日前場

 19日前場の日経平均株価は前日比512円41銭安の2万7744円84銭と大幅続落。取引時間中に心理的なフシ目となる2万8000円を割り込むのは14日(安値2万7889円21銭)以来3営業日ぶり。朝方は、売りが先行した。米長期金利の上昇を背景に18日の米国株式市場で主要3指数が下落した流れを受け、下げ幅を拡大し、一時2万7689円98銭(前日比567円27銭安)まで下押した。その後の戻りは限定され、次第に上値が重くなり、前引けにかけてさえない展開となった。

 東証1部の出来高は6億7502万株、売買代金は1兆6284億円。騰落銘柄数は値上がり194銘柄、値下がり1934銘柄、変わらず53銘柄。

 市場からは「米金利上昇への警戒感が強く米株の大幅安で投資家心理が冷え切っている。日経平均は三角もち合い下放れの格好となり、ボックス下限の2万7000円近辺も意識される。ただ、企業決算をにらんで仕切り直しになるとみられ、押し目買い方針に変わりはない」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。東エレク<8035.T>、ソニーG<6758.T>、アドバンテスト<6857.T>などの電機株や、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も売られた。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器株も安い。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も軟調。JPX<8697.T>、アイフル<8515.T>などのその他金融株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も値を下げた。

 半面、任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>などのその他製品株が堅調。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も引き締まった。大王紙<3880.T>などのパルプ紙株も高い。

 個別では、グレイス<6541.T>(監理)、ミクニ<7247.T>、アウトソシン<2427.T>、OKK<6205.T>、三井ハイ<6966.T>などの下げが目立った。半面、テノHD<7037.T>が一時ストップ高となり、ドリームI<4310.T>、C&R社<4763.T>、キャリアL<6070.T>、カプコン<9697.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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