<相場の読み筋>2月28日
2022/2/28 7:45
前週末25日の米国株式は、続伸した。NYダウが前日比834.92ドル高の3万4058.75ドル、ナスダック総合指数が同221.039ポイント高の1万3694.624ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が11億1536万株、ナスダック市場が46億3565万株だった。
ロシアによるウクライナへの侵攻に対し、ウクライナのゼレンスキー大統領が、「中立的地位」を確保することを条件に停戦交渉を行う用意があると発表。ロシアは、ベラルーシのミンスクで交渉に臨む準備があると報じられ、紛争の長期化が避けられるとの見方が台頭し、買い戻しの動きにつながった。NYダウの上げ幅は今年最大で、800ドルを超える上昇は、20年11月9日(834.57ドル)以来、約1年3カ月ぶり。同指数採用の全30銘柄が上昇し、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>やスリーエム(3M)<MMM>、ユナイテッドヘルス<UNH>などが、値上がり率の上位に入っている。
28日の東京株式は続伸後、堅調な展開か。前週末25日に大幅反発した動きや、現地25日の欧米株式が上昇したことを受け、買い先行スタートとなろう。また、ウクライナとロシアの代表団による会談がベラルーシで行われると報じられ、停戦への期待感が高まる場面も想定される。ただ、米・英・カナダ・EU(欧州連合)や日本などは、ロシア中央銀行への制裁や、SWIFT(国際銀行間通信協会)からロシアの特定銀行の排除などを決定。世界経済への影響を見極めたいとして、手控えムードが広がる場面もありそう。
為替相場は、ドル・円が1ドル=115円台の半ば(前週末25日は115円27-29銭)と円安に傾く一方、ユーロ・円が1ユーロ=129円前後(同129円21-25銭)と円高方向に振れている。前週末25日のADR(米国預託証券)は円換算値で、ファナック<6954.T>、オリンパス<7733.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、同25日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、大阪取引所清算値比480円高の2万6980円だった。
(イメージ写真提供:123RF)
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