日経平均は192円安と反落、一時上げ転換も再度軟化、米株先物安に中国・香港株安も重し=11日前場

 11日前場の日経平均株価は前週末比192円34銭安の2万6793円46銭と反落。朝方は、前週末の米国市場で、米長期金利の上昇を背景にナスダック総合指数やSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が下落した流れを受け、半導体関連株など値がさハイテク株中心に売りが先行し、前場の早い段階で2万6763円60銭(前週末比222円20銭安)まで下落した。その後持ち直し、上げに転じる場面もあったが、買いは続かず、再度軟化し、引けにかけて安値圏で推移した。時間外取引の米株価指数先物が安く、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとなった。

 東証プライムの出来高は5億4645万株、売買代金は1兆1754億円。騰落銘柄数は値上がり463銘柄、値下がり1333銘柄、変わらず43銘柄。

 市場からは「押し目買いにプラス転換する場面もあったが、米株先物が値を下げ、中国本土株・香港株安を横目に再び売られた。国内機関投資の期初の益出し売りは一巡したとの見方もあるが、基本的に決算発表を目前にして手が出しづらい状況だ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>などの精密株や、東エレク<8035.T>、アドバンテス<6857.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株が下落。ソフバンG<9984.T>、NTT<9432.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、エムスリー<2413.T>、楽天グループ<4755.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株も売られた。リンナイ<5947.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も軟調。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株もさえない。

 半面、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、北海道電力<9509.T>などの電気ガス株が堅調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株も買われた。日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株も値を上げた。第一生命HD<8750.T>、かんぽ生命<7181.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株や、アステラス薬<4503.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も引き締まった。

 個別では、マーキュリア<7347.T>、ベイカレント<6532.T>、デジアーツ<2326.T>、日電波<6779.T>などの下げが目立った。半面、カーブスHD<7085.T>、酉島製<6363.T>、大有機化<4187.T>、ワキタ<8125.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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