<一撃!裏銘柄>木造建築で存在感、株価も割安なJKHDをマーク

株式

2022/4/28 11:37

 M&A(企業の合併・買収)でシェアを拡大し、輸入木材が高騰する「ウッド・ショック」下で強みを発揮している合板・建材商社のJKホールディングス<9896.T>をマークする。

 同社の前2022年3月期第3四半期累計(21年9-12月)での通期計画に対する連結営業利益の進ちょく率は、91.9%と高い。5月16日には本決算発表が控えるが、業績に対する不安よりも期待の方が高い状況にある。また、今年買収した内装工事や建材販売会社の収益がフル寄与する今期の展望も明るい。

 同社は木質系建材流通を川上から川下まで一気通貫で手掛け、総合力を武器に販売価格への転嫁が進展している。工場の稼働率上昇もあり、収益性は一段と上向いている。また、ロシアのウクライナ侵攻をめぐっては輸入木材の調達難が深刻化していることから、国産木材のニーズを取り込める立ち位置に付けている。

 木造建築の領域を広くカバーする同社は、住宅以外の構造物も積極的に推進している。千葉県流山市には、国内最大規模の木造3階建ての「おおぐろの森小学校」や「おおぐろの森中学校」を建設したことで、メディアを通じて認知度が高まった。同小学校は「木材利用優良施設コンクール」で環境大臣賞を受賞した。さらに、FSC認証(森林認証制度)を取得した合板を販売するなど、環境分野でも存在感が増している。

 株価は3月に上場来高値を更新したものの、直近の調整により日足のRSI(相対力指数)やストキャスティクスなどオシレーター系指標が低位で推移しており、過熱感は払しょくされたとみる。PER4倍台、PBR(株価純資産倍率)0.6倍、配当利回り2.8%と割安感も備わっている。

提供:モーニングスター社

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