<相場の読み筋>5月6日

2022/5/6 7:45

 5日の米国株式は、4日ぶりに急反落した。NYダウが前日比1063.09ドル安の3万2997.97ドル、ナスダック総合指数が同647.165ポイント安の1万2317.691ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が10億7967万株、ナスダック市場が54億6273万株だった。NYダウは一時、1370ドルを超える下げをみせる場面もみられた。終値ベースで1000ドルを超える下げとなるのは、20年6月11日(1861.82ドル)以来、約1年11カ月ぶり。

 前日の4日、FOMC(米連邦公開市場委員会)は0.5%の利上げと量的引き締めの開始を決定。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が1回で0.75%の引き上げについて否定的な考えを示唆したことから、大幅高となっていた。その反動や、米10年物国債の利回りが一時3.1%台に上昇(価格は下落)したこともあり、売りに押された。NYダウ採用の全銘柄が下落し、値下がり率の上位にはセールスフォース・ドットコムやナイキ、アップルなどが入っている。

 6日の東京株式は続落後、もみ合いとなりそう。3連休中のNY市場は、FOMC通過後、荒い値動きのなか、行って来いの格好となっている。引き続き、手がかり材料に乏しいなか、週末となることもあり、様子見姿勢が強まりそうだ。岸田文雄首相は現地5日、訪問先のロンドンで、貯蓄から投資への移行を促し「資産所得を倍増」させると表明。「インベスト・イン・キシダ」と呼びかけたことから、投資への期待感が下支えとなる場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=130円台の前半(2日は130円10-12銭)と小動きの一方、ユーロ・円が1ユーロ=137円台の前半(同137円04-08銭)とやや円安方向にある。

 5日のADR(米国預託証券)は円換算値で、楽天グループ<4755.T>、任天堂<7974.T>、野村<8604.T>などが、2日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、2日の大阪取引所清算値比75円安の2万6735円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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