日経平均は220円安と大幅反落、米国株の年初来安値更新を受け売り先行、一巡後は下げ渋る=12日前場

 12日前場の日経平均株価は前日比220円96銭安の2万5992円68銭と大幅反落。朝方は、売り優勢で始まった。現地11日発表の米4月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、金融引き締め懸念から、米国株式市場で主要3指数が年初来安値を更新した流れを受け、前場の早い段階で2万5688円11銭(前日比525円53銭安)まで下落した。一巡後は押し目買いや買い戻しに下げ渋り、前引け近くには2万6028円36銭(同185円28銭安)まで引き戻した。時間外取引で米株価指数先物が高くなり、支えとして意識された面もある。

 東証プライムの出来高は7億213万株、売買代金は1兆5678億円。騰落銘柄数は値上がり615銘柄、値下がり1135銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「指数寄与度の高いファーストリテ<9983.T>、ソフバンG<9984.T>などが売られ、日経平均の足を引っ張たが、下値では買いが入り、2万6000円を意識した動きだ。TOPIX(東証株価指数)はさほど下がっておらず、バリュエーション面では下値余地はないとみられる」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ソフバンG<9984.T>、ソフトバンク<9434.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株が下落。エムスリー<2413.T>、楽天グループ<4755.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株も軟調。中外薬<4519.T>、武田薬<4502.T>、日本新薬<4516.T>などの医薬品株や、ファーストリテ<9983.T>、良品計画<7453.T>、ニトリHD<9843.T>などの小売株も安い。花王<4452.T>、資生堂<4911.T>、富士フイルム<4901.T>などの化学株も値を下げた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株もさえず、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株も売られた。

 半面、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が上昇。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も高い。第一生命HD<8750.T>、かんぽ生命<7181.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株や、菱地所<8802.T>、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も買われた。神戸鋼<5406.T>、JFE<5411.T>、大平金<5541.T>などの鉄鋼株も堅調。

 個別では、日医工<4541.T>がストップ安ウリ気配となり、SREHD<2980.T>、スプリックス<7030.T>、ソラスト<6197.T>、マネーフォワード<3994.T>などの下げが目立った。半面、OATアグリ<4979.T>、シュッピン<3179.T>、日製鋼<5631.T>、Jパワー<9513.T>、アシックス<7936.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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