日経平均は64円高と続伸、米株大幅高で買い先行、一巡後は伸び悩む、中国指標の悪化が重し=16日前場

 16日前場の日経平均株価は前週末比64円64銭高の2万6492円29銭と続伸。朝方は、前週末の米国株式市場で主要3指数が大幅高した流れを受け、買い優勢で始まった。好決算銘柄への物色も支えとなり、上げ幅を拡大し、一時2万6836円96銭(前週末比409円31銭高)まで上昇した。一巡後は、戻り売りに伸び悩んだ。午前11時過ぎに発表された中国4月鉱工業生産(前年同月比2.9%減)や小売売上高(同11.1%減)が市場予想以上の悪化となり、重しとして意識された面もある。

 東証プライムの出来高は8億801万株、売買代金は1兆7247億円。騰落銘柄数は値上がり515銘柄、値下がり1278銘柄、変わらず37銘柄。

 市場からは「さすがに急ピッチな戻りで利益確定売りも出てくる。そこに中国経済指標の想定以上の悪化が発表され、重しとなった。目先は頭を抑えられ、日経平均は2万6500円を中心にもみ合うのではないか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、近鉄エクス<9375.T>(監理)がストップ高カイ気配となり、上組<9364.T>が一時ストップ高となるなど倉庫運輸関連株が上昇。エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、日本郵政<6178.T>などのサービス株や、KDDI<9433.T>、ソフバンG<9984.T>、NTTデータ<9613.T>などの情報通信株も高い。ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株も物色された。三井松島HD<1518.T>がストップ高カイ気配となり、INPEX<1605.T>などの鉱業株も値を上げた。TDK<6762.T>、村田製<6981.T>、ソニーG<6758.T>などの電気株も買われた。

 半面、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、菱製鋼<5632.T>などの鉄鋼株が下落。オリンパス<7733.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株や、DOWA<5714.T>、東邦鉛<5707.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株も軟調。クレセゾン<8253.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も売られた。日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も安い。

 個別では、日東工<6651.T>、トレックスS<6616.T>、Wismet<9260.T>などがストップ高カイ気配となり、キャリアL<6070.T>、マツキヨココ<3088.T>などがストップ高。半面、サニーサイド<2180.T>がストップ安ウリ気配となり、日医工<4541.T>、ギークス<7060.T>、エンジャパン<4849.T>、メルコ<6676.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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