日経平均は115円高と3日続伸、2カ月ぶり2万8000円回復、円安で輸出関連株が堅調=7日前場

 7日前場の日経平均株価は前日比115円26銭高の2万8031円15銭と3営業日続伸。取引時間中での2万8000円回復は3月31日(高値2万8101円68銭)以来約2カ月ぶりとなる。朝方は、6日の米国株高や円安進行を支えに買いが先行したが、すかさず戻り売りや利益確定売りが出て下げに転じ、前場の早い段階で2万7863円38銭(前日比52円51銭安)まで軟化した。その後切り返したが、株価指数先物にまとまった売り物が出たのをきっかけに再度マイナス圏入りする場面もあった。一巡後は盛り返し、一時2万8052円42銭(同136円53銭高)まで値を上げ、前引けにかけて高値圏で推移した。なかで、円安を背景に自動車など輸出関連株が堅調だった。

 東証プライムの出来高は5億8690万株、売買代金は1兆3025億円。騰落銘柄数は値上がり1288銘柄、値下がり473銘柄、変わらず76銘柄。

 市場からは「時間外で米株先物が下げているが、円安のプラス効果が大きい。ただ、円安があまりにも進み過ぎると国内物価・消費に影響を与えることになり、望ましくない。先行きは世論をにらみつつ、相場はもみ合いになる可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株や、三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株も買われた。大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>、住友電工<5802.T>などの非鉄金属株や、コマツ<6301.T>、IHI<7013.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株も値を上げた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株や、AGC<5201.T>、板硝子<5202.T>、特殊陶<5334.T>などのガラス土石株も堅調。東電力HD<9501.T>、東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>電気ガス株や、住友ゴム<5110.T>、TOYO<5105.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も引き締まった。

 半面、三菱地所<8802.T>、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株が軟調。NXHD<9147.T>、ヤマトHD<9064.T>、近鉄GHD<9041.T>などの陸運株も安く、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株もさえない。第一三共<4568.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も値を下げた。

 個別では、豊和工<6203.T>、カーリットH<4275.T>、芝浦<6590.T>、ジャムコ<7408.T>、東京計器<7721.T>などの上げが目立った。半面、IRJHD<6035.T>がストップ安ウリ気配となり、Sansan<4443.T>、FFJ<7092.T>、マーケットエンター<3135.T>、メルカリ<4385.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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