<新興国eye>前週のロシアRTS指数、ルーブル高、インフレ見通し修正受け続伸=BRICs市況
2022/6/13 12:39
前週(6-10日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の10日終値が前日比4.64%高の1268.83、前週比では3日終値比5.78%高となり、続伸した。
週明け6日の指数は反落して始まった。ロシアの中央証券保管機関であるNSD(国立決済機関)がEU(欧州連合)の対ロ追加制裁の対象となったため、ユーロ決済が困難になったことが嫌気された。また、前の週にEUの制裁対象となったインターネットサービス最大手ヤンデックスが急落したことや、ブレント原油先物が1バレル=120ドル割れとなったことも売り材料になった。
7日は小反発し、8日は大きく値を上げ、続伸した。
7日は、航空大手アエロフロートが買われ、指数を支援した。8日は、原油先物価格が123ドルに上昇したことや、ルーブル高を受け、買い優勢。国営天然ガス大手ガスプロムが急騰したことも、指数の上げを主導した。
9日は反落。輸出業者の外貨売却規制(獲得外貨の50%売却義務)の撤廃を受け、ルーブル安となったことや原油安が嫌気された。
週末10日は急反発。ロシア中銀が1.50ポイントの追加利下げを決定、市場予想1.00ポイントを上回りサプライズとなったことや、併せて中銀が22年のインフレ見通しと22年のGDP(国内総生産)見通しをいずれも改善方向に修正したことが買い材料となった。
今週(13-17日)のロシア市場は、引き続きロシアによるウクライナへの軍事侵攻や西側諸国の対ロ制裁による地政学リスク、原油・ガス相場などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える14日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や15日の米EIA週間石油在庫統計、14-15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)も注目される。主な経済発表の予定は15日の1-3月期GDPなど。指数は1150-1350の値動きが予想される。
<関連銘柄>
WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、
野村原油<1699.T>
提供:モーニングスター社
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