来週の東京外国為替市場見通し=経済指標から米国の利上げ幅うかがう展開
予想レンジ:1ドル=136円00銭-141円00銭
7月11-14日のドル・円は上昇した。週初11日は、前週末発表の米6月雇用統計が堅調だったほか、参院選で自民党が大勝し国内の政局不透明感が和らぎ、ドルが買われた。12日、さえない欧州経済指標などを受け世界景気の後退懸念が広がり、リスク回避の円買いが強まった。13日、米6月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、米国のインフレ高進が意識され、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締め加速の思惑がドル・円を押し上げた。14日、米6月PPI(生産者物価指数)が市場予想を上回り、ドルの上昇が持続。同日、ウォラーFRB理事が7月開催FOMC(米公開市場委員会)での0.75ポイントの利上げを支持した一方、市場の一部で広がっていた1.00ポイントの利上げ観測は牽制し、上値を抑えた。
直近の米6月CPIで米国のインフレはピークアウトからほど遠いことが示され、ドル高基調が当面続きそうだ。ウォラーFRB理事は小売売上高や住宅関連指標次第では1ポイントの利上げの可能性も完全には排除しておらず、マーケットは米経済指標を確認しながら7月26-27日開催FOMCでの利上げ幅をうかがう相場展開が続きそうだ。経済指標では15日に米6月小売売上高の発表が予定され、その後は米6月住宅着工件数、米6月中古住宅販売件数、米7月フィラデルフィア連銀景況指数などの発表が続く。また、週央に予定される日銀金融政策決定会合にも注意したい。参院選通過後も日銀の金融緩和政策が修正されるとの見方は乏しく、日米金融政策の方向性の違いが改めて意識されれば、円売り・ドル買いが一段と強まる可能性がある。さらに、ECB(欧州中央銀行)理事会にも注目。ECBは同会合で11年ぶりの利上げに踏み切る方針とされ、円独歩安が加速するシナリオに警戒する必要がある。
ドル・円はチャート上で、心理的フシとなる1ドル=140円の大台乗せを試す展開。一方、下方向では25日移動平均線(7月14日終値基準)の135.71円近辺がサポートラインとなる。
提供:モーニングスター社
関連記事
-
来週の日本株の読み筋=堅調な展開が続きそう
2022/7/15 16:36
来週(19-22日)の東京株式市場は、堅調な展開が続きそう。 前週(11-15日)の日経平均株価が後半に持ち直す動きとなった。先行したリスクオフがアク抜けしたほか、円安進行も追い風になったようだ。日・・・…続き
-
MSプレミアム=新型コロナ「BA.5」急拡大で屋外レジャー注目
2022/7/15 16:22
新型コロナウイルスの感染が本格的に加速する中で、政府は観光支援策の実施について当初の予定を先送りする。一方で、夏のレジャーシーズンは「3密」を回避できるゴルフや釣りに再び関心が高まりそうだ。<ゴルフ・・・…続き
-
MSプレミアム=4-6月決算、来週以降本格化―プライムのヤマ場は7月29日
2022/7/15 16:21
日本企業の4-6月(23年3月期は第1四半期)決算が来週以降に本格化する。プライム上場企業の開示ピークは7月29日で、時価総額ベースでもこの日が最大のヤマ場。全体では8月10日に350社超の発表が重・・・…続き
-
個別銘柄のスポット情報(2)
2022/7/15 16:20
セラク 急落。今8月期の連結営業利益予想を15.5億円から8.6億円(前期比36.6%減)に引き下げた。 PRTIME 大幅高。今2月期第1四半期の連結営業利益が4.・・・…続き
-
個別銘柄のスポット情報(1)
2022/7/15 16:19
ディスコ 3日ぶり反落。今3月期第1四半期の連結営業利益が前年同期比4割増の210億円前後になったものの、従来予想(44%増の222億円)を下回った公算が大きいと伝わった。 UPR…続き
速報ニュース
-
香港大引:ハンセン0.5%安で11日ぶり反落、テック指数2.1%下落
11時間前
-
12時間前
-
225オプション・コール(期近・5月7日・権利行使価格3万9500円)
12時間前
-
225オプション・プット(期近・5月7日・権利行使価格3万8000円)
12時間前
-
12時間前
-
12時間前
-
先週の流入額上位-新規設定の「LO・サーキュラー・エコノミー」がトップ
12時間前
-
12時間前
-
12時間前
-
12時間前