日経平均は443円安と大幅反落、米国株安に円高進行で売り先行、米中緊張への警戒も=2日前場

 2日前場の日経平均株価は前日比443円94銭安の2万7549円41銭と大幅反落。朝方は、1日の米国株式市場で、主要3指数が4営業日ぶりに反落した流れを受け、売りが先行した。円高進行も輸出関連株の重しとなり、下げ幅を拡大した。ペロシ米下院議長が2日に台湾を訪問する見通しだと伝わり、米中の緊張が高まるとの警戒感を背景に時間外取引で米株価指数先物がさえず、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げもマイナス作用し、前場終盤には2万7530円60銭(前日比462円75銭安)まで下落した。

 東証プライムの出来高は5億9650万株、売買代金は1兆4686億円。騰落銘柄数は値上がり143銘柄、値下がり1667銘柄、変わらず28銘柄。

 市場からは「ペロシ議長の台湾訪問ニュースで円高を含めリスク回避の動きに拍車が掛かった。もともと、7月は相場が戻り過ぎた面があり、今晩のNY株動向によっては調整色を強める可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、小野薬<4528.T>、第一三共<4568.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株が下落。オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>などの精密株や、ダイキン<6367.T>、菱重工<7011.T>、コマツ<6301.T>などの機械株も売られた。ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も安く、三井物<8031.T>、伊藤忠<8001.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も軟調。オリックス<8591.T>、JPX<8697.T>、三菱HCキャ<8593.T>などのその他金融株や、T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株も値を下げた。

 半面、海運株では、ユナイテド海<9110.T>が上昇し、商船三井<9104.T>などもしっかり。

 個別では、JSR<4185.T>、丸和運輸機関<9090.T>、日野自<7205.T>、キャリアL<6070.T>、インフォMT<2492.T>などの下げが目立った。半面、大塚商会<4768.T>、TDK<6762.T>、エンプラス<6961.T>、松風<7979.T>、本多通信<6826.T>(監理)などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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