日経平均は146円高と反発、自律反発狙いの買いが先行、円高一服も支え=3日前場

 3日前場の日経平均株価は前日比146円24銭高の2万7740円97銭と反発。朝方は、きのう2日、ペロシ米下院議長の台湾訪問による米中対立などを警戒し、大幅反落した反動から自律反発狙いの買いが先行した。円高一服も支えとなり、前場の早い段階で2万7837円63銭(前日比242円90銭高)まで上昇した。一巡後は、株価指数先物売りを交えて伸び悩み、一時2万7634円65銭(同39円92銭高)まで押し戻された。その後持ち直したが、買いは続かず、前引けにかけて上値が重くなった。

 東証プライムの出来高は6億1279万株、売買代金は1兆5019億円。騰落銘柄数は値上がり591銘柄、値下がり1156銘柄、変わらず91銘柄。

 市場からは「ペロシ氏の台湾訪問で米中関係悪化が懸念されるが、軍事衝突に発展するとは思えず、さほど気にする必要はない。全体的に決算内容は想定内だが、増益基調が維持されており、相場の底堅さにつながる」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株が堅調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高い。ダイキン<6367.T>、NTN<6472.T>などの機械株や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株も買われた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まり、T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>などの保険株も値を上げた。

 半面、東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、東北電力<9506.T>などの電気ガス株が軟調。三井不<8801.T>、東建物<8804.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株や、積水ハウス<1928.T>、長谷工<1808.T>などの建設株も安い。三菱UFJ<8306.T>、三住トラスト<8309.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株も売られた。

 個別では、イリソ電子<6908.T>がストップ高となり、IMAGIC<6879.T>、サンリオ<8136.T>、ラクスル<4384.T>などの上げも目立った。半面、USS<4732.T>、Eガディアン<6050.T>、ケーズHD<8282.T>、ダイヘン<6622.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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