<新興国eye>トルコ財務相、4-6月期GDP伸び率見通しを前年比7.3%超増と予想

新興国

2022/8/26 10:24

 トルコのヌーレッディン・ネバティ財務相は23日、地元テレビ局NTVのインタビューで、来週(31日)発表予定の同国の4-6月期GDP(国内総生産)伸び率の見通しについて、「前期(1-3月期)の成長率(前年比7.3%増)を超える」とし、7.3%超増を予想していることを明らかにした。地元紙ヒュリエットなどが24日、伝えた。

 同相は高めの成長率予想の根拠として、「4-6月期は外国からの直接投資が大幅に増加。特に不動産投資が増加した」としている。また、インフレ見通しについては、「前年同期のインフレ率が高かったために低めの数値が出る、いわゆるベース効果により、12月以降、減速傾向となり、23年まで減速が続く」との見通しを示した。

 その上で、同相は、「トルコは(インフレ抑制の)利上げよりも投資を必要としている」とし、利上げには否定的な見方を維持した。

 レジェプ・タイップ・エルドアン大統領も22日の閣議後の会見で、「金利を上げないように、投資と雇用、生産、経常収支の黒字を増やす必要がある」としている。また、インフレ高騰についても、「物価上昇は予算の効果が強く発揮され、経済活動が強く、雇用水準が高く維持できれば克服できる問題だ」と主張。独自の経済モデルを変えない方針を示している。

 トルコ統計局が5月31日に発表した1-3月期GDP(国内総生産伸び率季節調整後、09年=100として)は前年比7.3%増と、前期(21年10-12月期)の同9.1%増から伸びが減速したが、7期連続でプラス成長となり、市場予想(7.1-7.2%増)を上回っている。

 政府が21年9月6日に発表した22-24年の新中期3カ年経済計画では、22年は5%増、23年と24年はいずれも5.5%増になると予想。ちなみに、21年のGDP伸び率は前年比11%増と、10年ぶりの高い伸びとなり、20年の同1.8%増や19年の同0.9%増を大幅に上回っている。一方、市場では今年の成長率は3%増になると予想している。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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