ここからダブルバガー狙い!社名変更のプライム中・小型株厳選2銘柄

株式

2022/9/6 16:00

 ジャクソンホール会議を経て、世界の株式市場が調整を強いられている。しかし、リーマン・ショック時を振り返れば分かるように、中・長期的には業績の伸びが著しい企業の株価は有望だ。ここからダブルバガーを狙える2銘柄を、プライム市場から厳選して紹介する。

<ペガサス、なお増額余地大きく>

 ペガサスミシン製造<6262.T>の23年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は、前年同期比で3.6倍、純利益は同5.0倍に急拡大(それぞれ9.6億円、9.0億円)し、四半期ベースで過去最高となった。上方修正した通期予想に対する進ちょく率は、それぞれ41%、52%と高い。第2四半期(7-9月)も連続して増額することもあるかもれない。

 工業用ミシン事業に加え、2007年から参入したオートモーティブ事業が育ってきた。来年4月から社名が「PEGASUS」に変わるが、ミシンオンリーのメーカーから変わるといった意思表示のように思える。

 想定為替レートは当初の1ドル=110円から同120円に見直したものの、海外売上比率は今第1四半期実績で90%を大きく上回る。足元で1ドル=140円前後でドル・円が推移していることを踏まえると、一段と押し上げ余地が膨らんでいる。また、世界の縫製工場が集まるパキスタンの洪水被害で特需が発生する思惑も台頭している。

 株価は9月2日に年初来高値の916円を付けたが、進ちょく率を考えると決算後の値上がり率は控えめだ。ミシンメーカーというだけで人気がないためだろう。25日移動平均線が下から接近しており、株価に過熱感はない。信用倍率は0.9倍の売り長で、踏み上げ相場の土壌も整ったと言える。

<国際紙パ商は海外業績成長>

 国際紙パルプ商事<9274.T>の23年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比で3.4倍の53.4億円となった。通期予想に対する進ちょく率は44%と高く、第2四半期決算の発表時の上方修正は濃厚とみられる。

 Eコマース(電子商取引)による宅配事業や飲料用包装資材の需要が強く、この状況は今後も続く見通しだ。同社も今年10月から社名が「KPPグループホールディングス」に変わる。グローバル・ガバナンスの強化、M&A(企業の合併・買収)の推進、新規事業の拡大など、経営にスピード感を出すためにホールディングス化するという。

 第1四半期の海外売上高は前年同期比28.5%増の880億円に伸び、全体に占めるウエートは比率が57%(前年同期は53%)に拡大した。円安が収益をかさ上げすることも追い風だ。想定レートは1ドル=117円に据え置いたままで、感応度は1円円安につき年間営業利益ベースで1億円弱とみられる。

 株価は8月17日に年初来高値756円をピークに高値圏でもみ合っている。指標面ではPER6倍台と割安さが際立つ。やはりセクターの地味さが割安放置の要因の1つと考えられる。

提供:モーニングスター社

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