日経平均は154円高と続伸、米国株高を受け買い先行、一巡後は上値抑制=9日前場

 9日前場の日経平均株価は前日比154円42銭高の2万8219円70銭と続伸。朝方は、買いが先行した。8日の米国株式市場で、短期的な戻りを狙った買いが優勢となり、主要3指数が上昇した流れを受け、前場の早い段階で2万8286円02銭(前日比220円74銭高)まで上昇した。一巡後は、戻り売りや利益確定売りに上げ幅を縮小し、一時2万8091円38銭(同26円10銭高)まで押し戻された。いったん持ち直し、2万8200円台後半に引き戻す場面もあったが、買いは続かず、その後は上値が抑制された。この日算出の日経平均先物・オプション9月限SQ(特別清算指数)の市場推定値は2万8253円40銭。

 東証プライムの出来高は7億4456万株、売買代金は1兆9444億円。騰落銘柄数は値上がり1223銘柄、値下がり520銘柄、変わらず94銘柄。

 市場からは「買い一巡後は上値が重い。2万8300円に近づくと戻り売りが出てくる。週末要因に加え、円安一服で円高気味に動いている。欧米の金融引き締め、景気後退が懸念されており、基本的に調整局面下でのリバウンドとみている」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、エムスリー<2413.T>、日本郵政<6178.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株が堅調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高く、塩野義薬<4507.T>、中外薬<4519.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株も買われた。大和証G<8601.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も引き締まり、住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も値を上げた。

 半面、ブリヂス<5108.T>、藤コンポ<5121.T>などのゴム製品株が安い。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株もさえず、HOYA<7741.T>、マニー<7730.T>などの精密株も値を下げた。

 個別では、新日科学<2395.T>、ソースネクス<4344.T>、ミダックHD<6564.T>、ファーマF<2929.T>などの上げが目立った。半面、島精機<6222.T>、サックスバー<9990.T>、ビューティガレージ<3180.T>、グローブライ<7990.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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