【深センIPO】9日はリチウムイオン電池部品メーカーなど3社が創業板に上場、1社が公募割れ

サーチナ

中国株

2022/9/12 9:18

 深セン証券取引所では9月9日、遼寧信徳新材料科技(301349/深セン)、北京嘉曼服飾(301276/深セン)、江蘇通行宝智慧交通科技(301339/深セン)の3銘柄がいずれも創業版に新規上場を果たした。

 リチウムイオン電池電極用ピッチ製造の遼寧信徳新材料科技は、公開価格138.88元に対し初値が21.69%高い169元だった。終値は同15.50%高の160.40元。出来高は11万800株だった。

 同社は2000年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。リチウムイオン電池の人造黒鉛負極のコーティング剤、バインダーとして用いられるピッチ製品の研究開発、生産、販売を主業務としている。2021年12月期の売上高は4億9197万元(前期比80.88%増)、純利益は1億3768万元(同59.65%増)。22年1〜6月期の売上高は4億3197万元(前年同期比106.63%増)、純利益は7850万元(同9.05%増)。新規上場により調達予定の6億5000万元は、約72%を炭素材料産業化改良プロジェクトに、約12%を研究開発センタープロジェクトに用いる。

 ETC事業運営の江蘇通行宝智慧交通科技は、公開価格18.78元に対し初値は8.09%高い20.30元だった。終値は同10.49%高の20.75元で、出来高は34万5300株だった。

 同社は2016年設立で、19年に株式会社化した。ETCによるスマート交通電子料金収受事業、クラウド技術をプラットフォームとするスマート交通運営管理システム事業、ETCを活用した給油、保険、道路沿線経済、自動車メンテナンスなどのカーライフ関連サービスを主業務としている。2021年12月期の売上高は5億9345万元(前期比27.26%増)、純利益は2億158万元(同10.83%増)。22年1〜6月期の売上高は2億1768万元(前年同期比15.17%減)、純利益は6965万元(同29.64%減)。

 一方、中・高級子ども服を扱う北京嘉曼服飾は、公開価格40.66元に対して初値が16.36%低い34.01元と公募割れを起こした。終値は同16.31%安の34.03元で、出来高は10万5000株だった。

 同社は1992年設立の民営企業で、2015年に株式会社化した。中〜高級の子ども服、下着、靴下などの設計、ブランド運営を主業務としている。2021年12月期の売上高は12億1442万元(前期比16.34%増)、純利益は1億9468万元(同63.83%増)。22年1〜6月期の売上高は4億9777万元(前年同期比7.15%減)、親会社株主に帰属する純利益は7430万元(同15.46%減)。新規上場に伴い調達予定の5億2108万元は、販売体系整備、EC運営センター建設などに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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