日経平均は314円高と大幅に3日続伸、グロース株やインバウンド関連株など堅調=12日前場

 12日前場の日経平均株価は前週末比314円15銭高の2万8528円90銭と大幅に3営業日続伸。朝方は、前週末の米国株式市場で金利上昇への警戒感が後退し、主要3指数が上昇した流れを受け、買いが先行した。先物買いを交えて上げ幅を拡大し、一時2万8612円89銭(前週末比398円14銭高)まで上昇した。一巡後は戻り売りや利益確定売りに伸び悩み、2万8438円37銭(同223円62銭高)まで押し戻される場面もあった。その後は持ち直し、前引けにかけて2万8500円台前半で推移した。なかで、グロース(成長)株やインバウンド(訪日外国人旅行)関連株などが堅調だった。

 東証プライムの出来高は5億972万株、売買代金は1兆1899億円。騰落銘柄数は値上がり1189銘柄、値下がり537銘柄、変わらず109銘柄。

 市場からは「強い動きだ。きょうは中国市場が休場で、米国株高をストレートに反映した。来週の9月FOMC(米連邦公開市場委員会)での大幅利上げをいったん織り込み、入国者数の上限撤廃が検討されるなど市場ムードが良くなっている。ただ、(日本時間13日夜発表の)米8月CPI(消費者物価指数)を無難に通過できるかが当面の焦点になる」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が上昇。オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株も高く、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も堅調。三越伊勢丹<3099.T>、Jフロント<3086.T>、ファーストリテ<9983.T>などの小売株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も値を上げた。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も安く、マルハニチロ<1333.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株もさえない。

 個別では、鎌倉新書<6184.T>がストップ高カイ気配となり、gumi<3903.T>、HEROZ<4382.T>がストップ高。日医工<4541.T>、トルク<8077.T>などの上げも目立った。半面、クミアイ<4996.T>、ポールHD<3657.T>、ベステラ<1433.T>、レアジョブ<6096.T>、トーホー<8142.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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