日経平均は301円安と大幅反落、米株安で売り先行、中国指標の影響限定的=16日前場

 16日前場の日経平均株価は前日比301円33銭安の2万7574円58銭と大幅反落。朝方は、米利上げ加速への警戒感が根強く15日の米国株式が下落した流れを受け、売りが先行した。先物に断続的な売りが出て下げ幅を拡大し、一時2万7525円68銭(前日比350円23銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋ったが、上値は抑えられた。日本時間午前11時に発表された中国8月鉱工業生産や小売売上高は市場予想を上回る伸びとなったが、影響は限定された。

 東証プライムの出来高は5億4813万株、売買代金は1兆3278億円。騰落銘柄数は値上がり550銘柄、値下がり1214銘柄、変わらず73銘柄。

 市場からは「米金融引き締めへの警戒感が続き、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)を通過するまではどうにもならない。ただ、通過後はアク抜けにつながる可能性がある。先物には売り建玉がたまっており、買い戻しが期待される」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が軟調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。任天堂<7974.T>、ヤマハ<7951.T>などのその他製品株も値を下げ、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>、TDK<6762.T>などの電機株も売られた。ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株もさえない。

 半面、りそなHD<8308.T>、ふくおか<8354.T>、伊予銀<8385.T>などの銀行株が堅調。関西電<9503.T>、東ガス<9531.T>、大ガス<9532.T>などの電気ガス株も高く、王子HD<3861.T>などのパルプ紙株も引き締まった。

 個別では、アスクル<2678.T>、Vキューブ<3681.T>、Wスコープ<6619.T>、恵和<4251.T>などの下げが目立った。半面、M&Aキャピ<6080.T>、ギフトHD<9279.T>、MSJP<6539.T>、ネクシィーズ<4346.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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