【上海IPO】26日は科創板で2社が上場、ICテストの上海偉測半導体科技の初値は公開価格を46%上回る

サーチナ

中国株

2022/10/27 14:58

 上海証券取引所では10月26日、科創板で北京金橙子科技(688291/上海)と上海偉測半導体科技(688372/上海)が新規上場を果たした。

 北京金橙子科技の初値は、公開価格26.77元を14.31%上回る30.60元だった。終値は同27.16%高の34.04元だった。

 同社は2004年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。レーザー加工設備の運動制御システムの研究開発、販売を主業務としており、中国内外の1000を超える顧客と直接的、間接的な提携関係にあり、製品はコンシューマー電子、新エネルギー、半導体、自動車、服装、医薬などの分野に広く利用されている。20年における同社のガルバノレーザー加工制御システム市場シェアは32.29%で業界をリードしている。

 21年12月期の売上高は2億281万元(前期比50.09%増)、純利益は5262万元(同30.92%増)。22年1〜6月期の売上高は1億559万元(前年同期比3.59%増)、親会社株主に帰属する純利益は2602万元(同14.16%減)。

 新規上場に伴い調達予定の3億9591万元(約81億円)は、約41%の1億6352万元をフレキシブルなレーザー精密加工スマート制御プラットフォームの開発・産業化プロジェクトに、約33%の1億3092万元を高精密デジタルガルバノシステムプロジェクトに、約18%の7147万元を販売・技術サポートネットワーク構築プロジェクトに用いる。

 上海偉測半導体科技の初値は、公開価格61.49元を46.37%上回る90.00元だった。取引開始後さらに値上がりし、終値は同81.59%高の111.66元だった。

 同社は2016年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。中国国内で知名度の高い集積回路(IC)の第三者テストサービス事業者で、シリコンウエハーテスト、チップ製品テスト、ICテスト関連付帯サービスの提供を主業務としている。主な顧客は半導体の設計企業、実装企業、シリコンウエハー製造企業およびIDM(垂直統合型デバイスメーカー)で、特に米国が中国への半導体技術輸出規制を一層強化する中で国を挙げてハイエンド半導体の国産化に取り組んでいる中国国内の半導体メーカーを中心に、質の高い各種テストサービスを提供している。同社の分析によれば、ICの第三者テスト機関の世界市場は京元電子など台湾企業がトップ3を独占しており、同社は中国本土資本の3大第三者テスト企業の一つとなっている。

 21年12月期の売上高は4億9314万元(前期比3.06倍)、純利益は1億3217万元(同3.79倍)。22年1〜6月期の売上高は3億5596万元(前年同期比66.21%増)、純利益は1億1405万元(同2.11倍)。

 新規上場に伴い調達予定の6億1195万元(約125億円)は、約80%の4億8828万元をICテスト生産能力建設プロジェクトに、約12%の7366万元をIC測定・テスト研究開発センター建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

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