【深センIPO】31日は3社が新規上場、電磁波遮蔽材料生産の隆揚電子は公募割れに

サーチナ

中国株

2022/11/1 9:12

 深セン証券取引所では10月31日、メインボードで陝西美能清潔能源集団(001299/深セン)と深セン市好上好信息科技(001298/深セン)、創業板で隆揚電子(301389/深セン)の計3社が新規上場した。このうち、隆揚電子は約7%の公募割れとなった。

 陝西美能清潔能源集団の初値は公募価格は10.69元を20.02%上回る12.83元だった。取引開始後さらに値上がりし、終値は値幅制限いっぱいとなる同43.97%高の15.39元だった。

 同社は2008年に陝西美能燃気有限責任公司として設立した民営企業で、15年に株式会社化したのち、18年に現社名となった。都市ガスの輸送・配送、営業を主業務としており、主に陝西省内で天然ガスの販売およびサービス、天然ガスのユーザー設備設置業務を手掛ける。21年12月期の売上高は4億7951万元(前期比3.53%増)、純利益は1億141万元(同5.52%増)。22年1〜6月期の売上高は2億8891万元(前年同期比16.58%増)、純利益は4663万元(同12.25%減)。

 新規上場に伴い調達予定の4億5868万元(約93億円)は、約37%の1億6939万元を陝西省韓城市の天然ガス利用プロジェクトに、約33%の1億3534万元を陝西省鳳翔県の農村ガス化プロジェクトに、約15%の6951万元を陝西省神木市LNG緊急対応ピーク調整ステーション建設プロジェクトに、約4%の2013万元をスマートガス情報化総合管理プラットフォームプロジェクトに、約10%の4609万元を陝西省宝鶏市空港新都市ガス化プロジェクトに用いる。

 深セン市好上好信息科技の初値は、公開価格35.32元を19.99%上回る42.38元で、終値は同19.96%高の42.37元だった。

 同社は14年設立の民営企業で、19年に株式会社化した。コンシューマー電子、IoT、照明などの分野を対象とした電子部品の販売代理を主業務としている。21年12月期の売上高は68億4000万元(前期比30.04%増)、純利益は1億8648万元(同57.73%増)。22年1〜6月期の売上高は36億4048万元(前年同期比3.86%増)、親会社株主に帰属する純利益は8599万元(同10.44%減)。

 新規上場に伴い調達予定の7億4690万元(約152億円)は、約63%の4億6924万元を販売代理製品拡張プロジェクトに、約14%の1億821万元を本社・研究開発センター建設プロジェクトに、約10%の7177万元をIoT無線モジュール・スマート家具製品設計・製造プロジェクトに用いる。

 隆揚電子の初値は、公開価格22.50元を7.16%下回る20.89元だった。終値は同6.93%安の20.94元だった。

 同社は00年設立で、20年に株式会社化した。電磁波遮蔽材料の研究開発、生産、販売を主業務としており、導電布、導電布テープ、遮蔽絶縁複合テープ、電磁波吸収材、導電布プラスチックフォームなどが主力製品。21年の電磁波遮蔽材料世界市場シェア(売上高ベース)は0.64%となっている。21年12月期の売上高は4億2833万元(前期比0.71%増)、純利益は1億9767万元(同18.63%増)。22年1〜6月期の売上高は2億378万元(前年同期比5.40%増)、純利益は9145万元(同1.64%減)。

 新規上場に伴い調達予定の3億7231万元(約76億円)は、約61%の2億3019万元を電磁遮蔽およびその他関連材料生産プロジェクトに、約22%の8078万元を電磁遮蔽および関連材料生産拡大プロジェクトに、約16%の6133万元を研究開発センタープロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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