日経平均は58円高と続伸、好業績株物色根強く米株先物高に香港株高も支え=1日前場

 1日前場の日経平均株価は前日比58円88銭高の2万7646円34銭と続伸。朝方は、好業績株を中心に買いが先行し、強含んで始まった。その後、前日の米国株安が重しとなり、下げに転じる場面もあった。先物に断続的な売りが出て一時2万7526円18銭(前日比61円28銭安)まで軟化した。ただ、好業績株物色は根強く、すかさず持ち直した。時間外取引の米株価指数先物が高く、香港ハンセン指数の上昇も支えとなり、前場終盤には2万7649円33銭(同61円87銭高)まで値を上げた。

 東証プライムの出来高は6億3187万株、売買代金は1兆6276億円。騰落銘柄数は値上がり881銘柄、値下がり862銘柄、変わらず92銘柄。

 市場からは「決算は想定内とは言え、安心感をもたらしている。業績自体は保守的で、円安に価格転化がフル寄与してくることを踏まえると評価不足の感がある。ただ、12月の米利上げについて楽観的な見方が先行している点は逆に嫌な感じがする」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱商<8058.T>、住友商<8053.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株が上昇。JT<2914.T>、東洋水産<2875.T>、キッコーマン<2801.T>などの食料品株も高い。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株も堅調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も買われた。住友鉱<5713.T>、大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>などの非鉄金属株も値を上げた。

 半面、LIXIL<5938.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株が下落。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も安い。大阪ガス<9532.T>、東ガス<9531.T>、関西電力<9503.T>などの電気ガス株も売られ、三菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>、住友不<8830.T>などの不動産株もさえない。

 個別では、冶金工<5480.T>、スミダ<6817.T>がストップ高となり、JVCKW<6632.T>、ビジ太田昭和<9658.T>などの上げも目立った。半面、メンバーズ<2130.T>、LITALICO<7366.T>、トランスコス<9715.T>、エノモト<6928.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、21業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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