<飛翔期待のお宝株>タカトリに続くパワー半導体銘柄!?―高田工はSiC切断加工装置の急成長期待

株式

2022/11/7 16:00

 このところタカトリ<6338.T>が個人投資家の旺盛な買いを集め、大暴騰といえる相場を演じた。パワー半導体向けSiC(炭化ケイ素)切断加工装置の大口受注が、業績予想の大幅な上方修正に結び付いたためだ。そこで今回は、同じ材料の切り口を持つ高田工業所<1966.T>を取り上げたい。

―工事期ずれで上期計画未達―

 高田工は鉄鋼・化学関連のプラント工事会社だが、パワー半導体や5G関連の装置でも存在感を高めている点で異色な存在だ。もともと、枚葉式ウエット処理装置やハッチ式ウエハー洗浄装置の引き合いが強かった。その上、加工が難しいSiCやセラミック、ガラスといった素材を用いた基板の高速切断を可能にする超音波カッティング装置でも技術力が高く、タカトリのような急成長が期待できる素地がある。

 11月4日に発表した今3月期上期(4-9月)決算では、連結営業利益が10.2億円(前年同期比42%増)と会社予想(13.8億円)を下回り、同日の夜間取引(PTS)市場で株価が急落した。しかし、これは7-9月(第2四半期)に予定していた大型工事が10-12月(第3四半期)以降に先送りになったためとみられ、会社側は通期計画(営業利益20.3億円、前期比69%増)を据え置いている。

―材料性豊富、株価調整なら押し目好機に―

 中・長期的なビジネスチャンスを視野に入れると、脱炭素や原発再稼働、パワー半導体、5Gなど豊富な材料が同社を取り巻いている。中でも、EV(電気自動車)の普及や産業機械の省エネ化の流れに乗り市場の成長が著しい、パワー半導体向けの先進的な装置技術が大きな収益源に育つポテンシャルは無視できない。

 株価は上期決算のネガティブサプライズが発生する前の4日終値の段階で、PER6倍台、PBR(株価純資産倍率)0.7倍のバリュー(割安)株だ。7日は決算を受けた売りによって大きく値下がりすれば、がぜん押し目買いの好機となる。

提供:モーニングスター社

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