<米国株情報>米上院、クローガーとアルバートソンズの合併計画に懸念

株式

2022/12/1 10:28

 米上院は11月29日に公聴会を開き、国内2位のスーパーマーケット大手クローガーと同4位のアルバートソンズの合併計画について、公正競争を阻害するとして懸念を示した。経済情報専門サイトのマーケットウォッチなどが伝えた。

 クローガーは10月中旬、アルバートソンズを総額246億ドル(承継債務47億ドルを含む)で24年初めまでに買収すると発表。計画では、アルバートソンズが高級スーパー子会社「スピンカンパニー(SpinCo)」を設立と同時に分社化し、100-375店舗をクローガー側に移管することとなっている。

 ただ、業界の2位と4位の合併により、寡占化が進むと懸念され、FTC(連邦取引委員会)など独占禁止法当局から厳しい審査に直面する可能性が高いとみられていた。両社の合併計画をめぐっては、食料品店の従業員の労組からも合併後の店舗閉鎖に伴う失業や食品価格の上昇などへの懸念が示されており、強い反発を受けている。

 両社の経営トップは公聴会で、「われわれは依然として競争に直面している」とした上で、「この合併計画が食品価格を低く抑え、店舗の閉鎖やスーパーマーケット、倉庫、製造施設での人員削減につながることはない」と反論。クローガーのロドニー・マクマレンCEO(最高経営責任者)は公聴会で、「食品小売業界では競争が激化しており、どこでどのように買い物をするかについては多くの機会と選択肢がある」と述べ、一部議員から示された懸念を否定した。両社が合併すると店舗数は約5000店、従業員数は約71万人、市場シェアも15.6%となるが、業界トップの座はウォルマートが維持する見通し。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ