【上海IPO】28日は2社が上場、蘇州清越光電科技が公募割れに

サーチナ

中国株

2022/12/29 9:11

 上海証券取引所では12月28日、杭州蛍石網絡(688475/上海)、蘇州清越光電科技(688496/上海)の2社が科創板に上場した。このうち、蘇州清越光電科技の初値が公開価格を下回った。

 杭州蛍石網絡の初値は公開価格と同地の28.77元だった。終値は初値を12.23%下回る25.25元だった。

 同社は2015年設立の国有企業で、21年に株式会社化した。スマートホーム用屋内・屋外カメラ、センサー、スマート家電製品の販売、IoTデバイスの管理用オープン型クラウドプラットフォームサービスの提供を主業務としている。21年12月期の売上高は42億3793万元(前期比37.66%増)、純利益は4億5071万元(同38.17%増)。22年1〜9月期の売上高は31億3692万元(前年同期比1.92%増)、純利益は2億1905万元(同27.97%減)。

 新規上場に伴い調達予定の37億3850万元(約719億円)は、約59%の22億920万元を重慶市の生産拠点プロジェクトに、約21%の8億50万元を新世代IoTクラウドプラットフォームプロジェクトに、約10%の3億9075万元をスマート家具重要技術研究開発プロジェクトに、約9%の3億3805万元をスマート家具製品産業化拠点プロジェクトに用いる。

 蘇州清越光電科技の初値は、公開価格9.16元を7.21%下回る8.50元だったが、取引開始後に値上がりし、終値は同8.84%高の9.9元だった。

 同社は10年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。中〜小型ディスプレイパネルの研究開発、生産、販売を主業務としている。現在PMOLED(パッシブマトリクスOLED)を主力製品として、電子ペーパーモジュールやシリコンOLED事業も手掛けている。製品は医療・健康、家具、小売業、コンシューマーエレクトロニクス、車載電子製品、工業制御製品、ウェアラブルデバイス、セキュリティ製品など幅広い分野で利用されており、サムスン、小米をはじめとする多くの著名企業を顧客に持つ。

 21年12月期の売上高は6億9427万元(前期比39.36%増)、純利益は5329万元(同6.53%減)。22年1〜9月期の売上高は7億6071万元(前年同期比68.94%増)、純利益は2214万元(同19.16%減)。

 新規上場に伴い調達予定の約4億元(約77億円)は、約38%の1億5000万元をシリコンOLEDディスプレイ生産ライン技術改良プロジェクトに、25%の1億元を先端の超低消費ディスプレイおよび駆動技術エンジニアリング研究センター建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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