3Dメディスンズ、末期胃がん治療薬でFDA希少疾病用医薬品資格認定受ける

サーチナ

中国株

2023/1/19 9:49

 腫瘍治療薬の開発、販売を手掛ける3Dメディスンズ(01244/香港)が1月13日、胃がんおよび食道胃接合部がん治療薬で米食品医薬品局(FDA)の希少疾病用医薬品資格を取得したと発表した。

 同社は、開発中の薬品「3D185」が1月13日、胃がんおよび食道胃接合部の治療用として米FDAから希少疾病用医薬品資格認定を授与された。「3D185」がFDAから希少疾病用医薬品資格認定を授与されるのは、22年10月に胆道がんの用途で認定を受けたの続いて2回めだ。

 「3D185」は、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)1〜3およびコロニー刺激因子1受容体(CSF1R)阻害剤。現在標準治療が無効な末期固形がん患者に対する第1相臨床試験を実施し、安全性や耐性についての評価を行っている。

 FDAの希少疾病用医薬品資格は米国における対象患者数が20万人未満である疾患の予防、治療、診断に用いられる薬品を指し、資格認定を受けた薬品は十分な非臨床、臨床データによって現在承認されている治療法よりも大きなメリットが得られることを示す必要があるとされている。一方、資格認定授与は薬品の製造販売承認に直結するものではなく、承認に向けては第3相までの臨床試験をクリアした上で承認申請を行う必要があり、なおも相応の時間を要するものとみられる。

 同社は2014年設立で、がん患者、特に長期治療を必要とする患者向けに腫瘍治療薬の研究開発を手掛けている。主力製品は21年11月に認可を受けて同12月に発売した皮下注射剤エンバフォリマブ(ブランド名「恩維達」)。21年12月期の売上高は6026万人民元(前期は売上なし)、純損益は14億6182万元の赤字(前期比2.3倍)。22年1〜5月期の売上高は1億6106万元(前年同時期は売上なし)、純損益は2億9341万元の赤字(前年同期比63.50%の赤字減)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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