日経平均は433円高と大幅に3日続伸、米株高で買い優勢―「日銀ショック」前の水準を回復=24日前場

 24日前場の日経平均株価は前日比433円57銭高の2万7339円61銭と大幅に3営業日続伸。取引時間中での2万7000円台は約1カ月ぶりで、日銀が長期金利の許容変動幅拡大を決定し相場が急落した昨年12月20日の「日銀ショック」前の水準(同月19日終値2万7237円64銭)を回復した。

 朝方は、買い優勢で始まった。米利上げペースの鈍化期待から、23日の米国株式市場で主要3指数が上昇。SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の大幅高も支援し、半導体関連株を中心に広範囲に値を上げた。日経平均株価は上げ幅を拡大し、前場終盤に2万7359円93銭(前日比453円89銭高)まで上昇した。なかで、日経平均プラス寄与度トップ3には、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>の半導体関連株や、指数寄与度の高いソフトバンクグループ<9984.T>が並んだ。東証業種別株価指数は全33業種が値上がりし、東証プライム銘柄では全体の81.1%が上昇した。

 東証プライムの出来高は5億4614万株、売買代金は1兆4242億円。騰落銘柄数は値上がり1490銘柄、値下がり287銘柄、変わらず60銘柄。

 市場からは「『日銀ショック』前の水準に復帰し、日銀をめぐる材料はいったん一巡したのではないか。マーケットは、米利上げ打ち止めへの期待に向かい、投資家心理は好転している。ただ、日経平均は2万7000円を軸としたボックス相場に変わりはなく、しばらくもみ合いが続くだろう」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、クボタ<6326.T>などの機械株が高く、ファナック<6954.T>、スクリン<7735.T>、日本電産<6594.T>などの電機株も買われた。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も堅調。三菱商<8058.T>、住友商<8053.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株や、HOYA<7741.T>、東精密<7729.T>、ニコン<7731.T>などの精密株も値を上げた。日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株や、住友鉱<5713.T>、大阪チタ<5726.T>などの非鉄金属株も引き締まった。

 個別では、テノ.<7037.T>がストップ高となり、JTECCORP<3446.T>、ネットプロHD<7383.T>、メディアドゥ<3678.T>などが値上がり率上位。半面、レノバ<9519.T>、しまむら<8227.T>、ベクトル<6058.T>、フリービット<3843.T>などが値下がり率上位。

提供:モーニングスター社

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