日経平均は152円高と反発、米国株高で買い先行も一巡後は伸び悩む=14日前場

 14日前場の日経平均株価は前日比152円29銭高の2万7579円61銭と反発。朝方は、買いが先行した。13日の米国株式市場でインフレ鈍化期待を背景に主要3指数が上昇した流れを受け、寄り付き後まもなく2万7721円82銭(前日比294円50銭高)まで上伸した。ただ、一巡後は円安一服もあって先物売りを交えて伸び悩み、一時2万7553円18銭(同125円86銭高)まで押し戻された。その後の戻りは鈍く、前引けにかけて上値の重い動きとなった。

 日経平均プラス寄与度上位には、東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>、アドバンテスト<6857.T>などの値がさハイテク株が浮上した。東証業種別株価指数(全33業種)では、金属製品、食料品、機械など29業種が値上がりし、サービス、陸運など4業種が値を下げた。東証プライム銘柄では、全体の74%が上昇した。

 なお、午前11時過ぎに政府は日銀総裁に経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏、副総裁に氷見野良三氏と内田真一氏を充てる人事案を国会に提示したが、事前報道通りで直後の反応は乏しかった。

 東証プライムの出来高は5億4117万株、売買代金は1兆2984億円。騰落銘柄数は値上がり1361銘柄、値下がり401銘柄、変わらず70銘柄。

 市場からは「円安一服で上げにブレーキが掛かった。米株先物もさえず、今晩の米1月CPI(消費者物価指数)発表を控え、利益確定売りが出やすい面もある。ただ、米CPIにサプライズがなければ、日米ともにしばらくボックス相場になる可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、SUMCO<3436.T>、三和HD<5929.T>などの金属製品株が堅調。サントリBF<2587.T>、アサヒ<2502.T>、日清食HD<2897.T>などの食料品株も高い。ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>、セガサミーH<6460.T>などの機械株や、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も買われた。東レ<3402.T>、ゴルドウイン<8111.T>などの繊維製品株も値を上げ、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株も引き締まった。フジクラ<5803.T>、邦チタ<5727.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株も物色された。

 半面、リクルートH<6098.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株が下落。東急<9005.T>、NXHD<9147.T>、ヤマトHD<9064.T>などの陸運株も安く、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株もさえない。

 個別では、タナベコン<9644.T>、円谷FH<2767.T>、シチズン時計<7762.T>がストップ高カイ気配となり、ファインD<3649.T>がストップ高。半面、オプトラン<6235.T>がストップ安ウリ気配となり、Wスコープ<6619.T>、クロスマーケ<3675.T>、セグエ<3968.T>などが値下がり率上位。

提供:モーニングスター社

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