【中国IPO】21日は上海科創板と北京で2社が上場、いずれも初値が公開価格を大きく上回る

サーチナ

中国株

2023/2/22 9:09

 中国の証券取引所では2月21日、上海の科創板で竜迅半導体(688486/上海)が、北京で湖北一致魔芋生物科技(839273/北京)が新規上場し、いずれも初値が公開価格を大きく上回った。

 上海科創板に上場した竜迅半導体の初値は、公開価格64.76元を43.61%上回る93.00元だった。終値は同35.87%高の87.99元だった。

 同社は2006年設立。高精細ビデオ信号処理および高速信号伝送チップ、関連ライセンスの研究開発、設計、販売を主業務とし、20年の高精細ビデオブリッジチップ世界市場における売上高は世界第6位、20年の高速信号伝送チップ市場における売上高は第8位で、いずれにおいても中国本土企業の中では第2位となっている。

 21年12月期の売上高は2億3480万元(前期比72.63%増)、純利益は8406万元(同2.38倍)。22年1〜9月期の売上高は1億7266万元(前年同期比7.08%増)、純利益は4981万元(同3.51%減)。22年12月期の業績予測は、売上高が2億5000万〜2億6000万元(前期比6.47〜10.73%増)、親会社株主に帰属する純利益が7100万〜7700万元(同8.41〜15.54%減)。

 新規上場に伴い調達予定の9億5795万元(約188億円)は、約27%の2億5745万元を高精細ビデオブリッジチップ開発・産業化プロジェクトに、約17%の1億6502万元を高速信号伝送チップ開発・産業化プロジェクトに、約35%の3億3547万元を研究開発センター改良プロジェクトに用いる。

 北京証券取引所に上場した湖北一致魔芋生物科技の初値は、公開価格11.38元を45.87%上回る16.60元だった。終値は同31.99%高の15.02元だった。

 同社は07年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。こんにゃく芋の栽培、一次加工、二次加工、こんにゃく芋関連製品の研究開発、生産、販売を主業務としており、ゲル化食品、精進料理食品、肉製品、スナック食品、健康食品、ペット用食品など各種食品分野に用いられている。

 22年1〜6月期の売上比率は中国国内が52.65%で、国外が47.35%。海外販売はアジアが最も多く、南北米、欧州と続く。21年12月期の売上高は5億75万元(前期比32.06%増)、純利益は5926万元(同33.61%増)。22年1〜9月期の売上高は3億3859万元(前年同期比2.56%減)、純利益は5607万元(同32.23%増)。

 新規上場に伴い調達予定の1億4585万元(約29億円)は、約69%の1億104万元をこんにゃく芋の高付加価値加工スマート生産ラインの改良・拡張プロジェクトに、約31%の4480万元をこんにゃく芋の高付加価値加工技術改良プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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