<新興国eye>前週のインド株、米利上げ加速懸念やルピー安、米金融不安を受け反落=BRICs市況

新興国

2023/3/13 9:05

 前週(6-10日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の10日終値は前日比1.12%安の5万9135.13、週間ベースでは3日終値比1.13%安と、反落した。

 週明け6日は指数が続伸。翌7日は「ホーリー祭」の祝日で休場となった。取引が再開された8日は3営業日続伸。9日は反落した。

 週前半は、景気対策期待感が強まる中、買いが優勢となった。また、前週末、米投資会社GQGパートナーズがアダニ・グループの傘下企業に約20億ドルを出資したことを受け、アダニ傘下企業も軒並み上昇したことで買い安心感が広がった。その後は祝日で休場。

 週後半は、休場後、取引が再開されたが、通貨ルピー安や海外株安が嫌気され、インド市場でも売りが先行したものの、アダニ・傘下企業の大半が続伸、インダスインド銀行など金融セクターも買われ、上げをけん引した。その後は、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が講演で利上げペースを加速させる可能性を示唆したことを受け、海外株安となり、インド市場でも売りが優勢となった。また、インドの1-3月期GDP伸び率が前年比4%増と、前期の同4.4%増を下回るとの経済予測も嫌気された。

 週末10日は続落。米雇用統計の発表を控え、積極的な買いが抑えられる中、海外株安を受け、売りが強まった。また、米銀行16位のシリコンバレーバンクの親会社である銀行持ち株会社SVBファイナンシャル・グループの経営破綻懸念が広がったことを受け、インド市場でも金融セクターが売られ、下げを主導した。

 今週(13-17日)のインド市場はウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内の景気動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は13日の2月CPI(消費者物価指数)や14日の2月WPI(卸売物価指数)など。

<関連銘柄>

 インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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