来週の東京外国為替市場見通し=FOMCに注目

国内市況

為替

2023/3/17 17:33

予想レンジ:1ドル=131円00銭-135円50銭

 3月13日-16日のドル・円は下落した。週初13日は、米金融不安から、3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを停止するのではないかとの観測が浮上。ドル・円は大幅安で3日続落となった。14日は、米2月CPI(消費者物価指数)コア指数の前月比が市場予想を若干上回ったことを受け、ドル・円は反発。15日は、クレディ・スイス株が急落し、欧州市場は全面安。米2月PPI(生産者物価指数)が予想外のマイナスとなり、同時に発表された3月NY連銀製造業景況指数が予想を下回ったことで米10年債利回りが低下する中、ドル・円は反落した。

 16日はクレディ・スイスが、スイス国立銀行(中央銀行)から最大500億スイス・フランを調達する方針と発表したことを受け投資家心理が改善したことから、ドル・円は上昇。その後、ECB(欧州中央銀行)が0.5ポイントの利上げを発表したものの今後の利上げに言及がなく、債券利回りが低下する中で、ドル・円は131円台後半まで下落した。しかしその後、JPモルガン・チェースなど複数の大手行がファースト・リパブリック・バンクに対し300億ドルの支援に乗り出すことが発表されるとドル・円は急伸した。

 ECB理事会が終了し、市場の注目は21-22日のFOMCに移っている。欧米における金融不安が意識され、当局は難しい選択を迫られているが、大幅な利上げの可能性はなくなったと見られる。ただ、金融不安に関するニュースを受けた相場の乱高下には注意したい。

 ドル・円は、16日の安値を意識して131円ちょうどが下値メド。上値メドは、15日の高値を意識した135円50銭。

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ