【上海IPO】半導体検査測定設備の深セン中科飛測科技が10日に公募開始、8000万株発行予定

サーチナ

中国株

2023/5/9 9:16

 上海証券取引所の科創板への上場を目指す、深セン中科飛測科技(688361/上海)が5月10日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。8000万株を発行予定で、公募終了後速やかに上場する見込みだ。

 同社は2014年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。ハイエンド半導体の品質制御設備メーカーで、パターンなしウエハー欠陥検査設備、パターンありウエハー欠陥検査設備、三次元測定設備、薄膜厚み測定設備などの研究開発、生産、販売を主業務としており、中国国内の28ナノメートル以上のプロセスの集積回路(IC)生産ラインに利用されている。中芯国際、長江メモリ、士蘭集科、長電科技、華天科技、通富微電など中国国内の主要ICメーカーを顧客としており、長きにわたる外国メーカーによる独占状態を打破した。また、国レベル、省レベルの重点研究開発プロジェクトを数多く担ってきた。

 同社の中国の半導体検査・測定設備市場シェアは18年の0.35%から20年には1.74%にまで上昇。米KLAが50%以上のシェアを持つなど海外メーカーがなおも圧倒的なシェアを確保する状況の中で、中国国内業界のリーディングカンパニーとして年々シェアを拡大しつつある。今後さらに市場の開拓、製品のラインナップ拡大、サービス強化を進めることで一層の成長を目指すとともに、中国の半導体産業のさらなる発展を支える。

 22年12月期の売上高は5億923万元(前期比41.24%増)、純利益は1174万元(同78.02%減)。

 なお、公募価格が同業種上場企業の平均的な株価収益率(PER)を上回る水準に設定された場合、投資リスクに関する公告を発表して公募開始を3週間延期する可能性がある。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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