日経平均は129円安と反落、米国株安で利益確定売り―ハイテク株中心に軟調=10日前場

 10日前場の日経平均株価は前日比129円49銭安の2万9113円33銭と反落。朝方は、9日の米国株安を受け、売りが先行した。きのう日経平均が1年4カ月ぶりの高値水準に浮上したことで、高値警戒感から利益確定売りが出やすく、前場終盤には2万9084円08銭(前日比158円74銭安)まで下落した。その後の戻り鈍く、前引けにかけて安値圏で推移した。なかで、ハイテク株中心に軟調となった。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035.T>の36円強を筆頭に第一三共<4568.T>、ダイキン<6367.T>が11円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、ゴム製品、医薬品、電機など26業種が値下がりし、鉄鋼、卸売など7業種が値上がりした。東証プライム銘柄の71.6%が下落した。

 東証プライムの出来高は6億3328万株、売買代金は1兆5174億円。騰落銘柄数は値上がり450銘柄、値下がり1314銘柄、変わらず69銘柄。

 市場からは「きのうは無理やり上げた感があり、きょうは米株安をにらみ利益確定売りが出るタイミングになった。今夜に発表される米4月CPI(消費者物価指数)を控え、動きづらいところだが、ここからは決算ラッシュとともに個別株物色の色彩が一段と強まってくる」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株が軟調。エーザイ<4523.T>、塩野義薬<4507.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株も安く、ソニーG<6758.T>、村田製<6981.T>、太陽誘電<6976.T>などの電機株も売られた。キリンHD<2503.T>、明治HD<2269.T>、カルビー<2229.T>などの食料品株や、関西電力<9503.T>、中部電力<9502.T>、四国電力<9507.T>などの電気・ガス株も値を下げた。クボタ<6326.T>、三菱重工<7011.T>、SMC<6273.T>などの機械株もさえない。

 半面、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、冶金工<5480.T>などの鉄鋼株が上昇。三菱商<8058.T>、兼松<8020.T>などの卸売株も高い。鉱業株では、INPEX<1605.T>が引き締まった。三井倉HD<9302.T>、日新<9066.T>などの倉庫運輸関連株も値を上げた。

 個別では、レノバ<9519.T>、メディシス<4350.T>、NTN<6472.T>などが値下がり率上位。半面、山田コンサル<4792.T>がストップ高となり、丸井G<8252.T>、世紀東急<1898.T>などが値上がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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