ENECHANGE、第1四半期決算はプラットホーム事業の売上高がV字回復

株式

2023/5/12 17:11

 ENECHANGE<4169.T>は12日大引け後、2023年12月期の第1四半期(1-3月)決算を発表した。

 連結売上高は10億6400万円(前年同期比3.6%減)、経常損益は4億1800万円の赤字(前年同期は7100万円の赤字)で、売上高、経常損益とも計画通りの進ちょくとなっている。

 同社は中・長期的な成長をけん引する事業として、自動車の駐車スペースを持つオーナーに対し、EV普通充電器を設置するEV充電事業に注力。第1四半期の受注台数は1101台で、これにより累計受注台数は3756台となった。第2四半期(4-6月)末の目標を3000台としており、第1四半期で早くも前倒して達成した。ただ、補助金申請受理後にハードウエアの販売・設置を行うため、現段階では投資が先行し赤字が継続している。

 なお、政府補助金予算額は大幅に増額され、東京都がマンション向けのEV充電設備導入補助を拡充するなど、EV充電インフラに対する補助事業は強化されている。同社は27年に3万台設置の目標を表明しており、その達成に向けて事業環境も後押ししているといえよう。今後はハードウエア売上高が計上されることから、同事業は下期(7-12月)に損益改善化し、中・長期的に同社売上高の成長をけん引していくことになりそうだ。

 また、家庭向け電力・ガス切り替えプラットホーム「エネチェンジ」、法人向け電力・ガス切り替えプラットホーム「エネチェンジBiz」を運営するプラットホーム事業は急速に回復した。四半期ベースの売上高は8億1200万円(前四半期は4億8800万円)で、過去最高水準の22年12月期の第1四半期(22年1月-3月)の8億1400万円に迫った。エネルギー価格に落ち着きが見られたことから、一時は減退した電力会社のユーザー獲得需要が復調した。一時報酬が回復した上、ストック型収益も伸びた。夏以降に大手電力の値上げが予定され、電力価格比較の需要が増加することから、今後、同社サービスのさらなる利用拡大も期待されよう。

 一方、「エネチェンジクラウド」を中心に展開するデータ事業は堅調。開発体制強化のための投資を行いながらも、安定的なセグメント黒字を維持している。今後も中・長期的に着実な成長が望めそうだ。

 EV充電事業ではEV普通充電器の受注が計画を上回って推移し、プラットホーム事業も回復している。23年12月期業績予想は据え置きで、売上高52億5000万円(前期比40.6%増)、経常損益9億円の赤字(前期は11億5600万円の赤字)を見込んでおり、その達成の確度は高まっている。

提供:ウエルスアドバイザー社

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