日経平均は196円高と5日続伸、円安進行で買い先行―1年8カ月ぶり3万円回復=17日前場

 17日前場の日経平均株価は前日比196円42銭高の3万39円41銭と5営業日続伸。取引時間中での3万円回復は21年9月28日以来約1年8カ月ぶりとなる。朝方は、円安・ドル高進行を支えに堅調に始まった。海外投資家の買い観測とともに株価指数先物に断続的な買いが入り、日経平均は上げ幅を広げ、一時3万60円72銭(前日比217円73銭高)まで上昇した。その後は一服商状ながら、前引けにかけて高値圏で推移した。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の62円強を筆頭にファーストリテ<9983.T>が48円強、ソフバンG<9984.T>が39円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、保険、パルプ・紙、空運など18業種が値上がりし、海運、鉄鋼、石油石炭製品など15業種が値下がりした。

 東証プライムの出来高は7億1566万株、売買代金は1兆6039億円。騰落銘柄数は値上がり801銘柄、値下がり925銘柄、変わらず106銘柄。

 市場からは「とにかく基調は強い。日経平均3万円乗せで、いったん利益確定売りに押されるかと思ったが、それ以上に買いが執拗だ。海外投資家は強気の構えにあり、3万円を通過点とみているようだ。買い遅れた国内投資家は焦りを感じているのではないか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株が堅調。北越コーポ<3865.T>、大王紙<3880.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ・紙株も高く、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まった。任天堂<7974.T>、大日印<7912.T>などのその他製品株や、ZHD<4689.T>、コナミG<9766.T>、東宝<9602.T>などの情報・通信株も値を上げた。京成<9009.T>、西武HD<9024.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株や、三菱UFJ<8306.T>、コンコルディ<7186.T>、千葉銀行<8331.T>などの銀行株も買われた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、冶金工<5480.T>などの鉄鋼株も安い。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、大阪チタ<5726.T>、DOWA<5714.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も値を下げた。

 個別では、クオールHD<3034.T>、PCDEP<7618.T>(監理)、フェイスNW<3489.T>がストップ高カイ気配となり、メドレー<4480.T>が値上がり率上位。半面、ティラド<7236.T>、恵和<4251.T>、Appier<4180.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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