日経平均は318円高と大幅に7日続伸、米株高・円安で買い先行―バブル後最高値を更新=19日前場

 19日前場の日経平均株価は前日比318円54銭高の3万892円47銭と大幅に7営業日続伸。21年9月14日に付けた取引時間中の高値3万795円78銭を上回り、1990年8月以来約33年ぶりの高値水準に浮上。バブル崩壊後の最高値を更新した。

 朝方は、買いが先行した。米債務上限問題への懸念が後退し、18日の米国株式市場で主要株価指数が上昇。円安・ドル高も支えとなり、日経平均は前場早々に3万924円57銭(前日比350円64銭高)まで上伸した。ただ、連日の上昇で利益確定売りが出やすく、株価指数先物にまとまった売り物が出たこともあり、いったん上げ幅を縮小し、一時3万679円16銭(同105円23銭高)まで押し戻された。その後は根強い買いに持ち直し、前引けにかけて高値圏で推移した。

 日経平均プラス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の74円強を筆頭に東エレク<8035.T>が23円強、リクルートH<6098.T>が19円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、サービス、精密、機械など23業種が値上がりし、陸運、銀行、空運など10業種が値下がりした。東証プライム銘柄の56.8%が上昇した。

 東証プライムの出来高は6億3767万株、売買代金は1兆7903億円。騰落銘柄数は値上がり1044銘柄、値下がり699銘柄、変わらず92銘柄。

 市場からは「相場の上昇ピッチが速すぎて、ついて行けない。全面高ではなく、指数だけが上がっている感じだ。外部要因に変調があれば、急落する不安があり、ここは様子見が賢明だろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>、電通グループ<4324.T>などのサービス株が堅調。オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、ダイキン<6367.T>、日立建機<6305.T>、SMC<6273.T>などの機械株も高い。信越化<4063.T>、富士フイルム<4901.T>、日東電工<6988.T>などの化学株や、第一三共<4568.T>、アステラス薬<4503.T>、JCRファマ<4552.T>などの医薬品株も買われた。住友ゴム<5110.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株も引き締まり、丸紅<8002.T>、三菱商<8058.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株も値を上げた。

 半面、JR西日本<9021.T>、東急<9005.T>、阪急阪神<9042.T>などの陸運株が軟調。三井住友<8316.T>、三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も売られた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も安く、日本紙<3863.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ・紙株もさえない。

 個別では、アーレスティ<5852.T>、Jマテリアル<6055.T>、東芝テック<6588.T>などが値上がり率上位。半面、力の源HD<3561.T>、ギフティ<4449.T>、オロ<3983.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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