日経平均は114円安と4日ぶり反落、利益確定売りに軟化―東証プライム銘柄の8割が下落=30日前場

 30日前場の日経平均株価は前日比114円27銭安の3万1119円27銭と4営業日ぶりに反落。29日の米国市場は休場で手掛かり材料に乏しいなか、きのう日経平均が約33年ぶりの高値水準に浮上したことで、朝方はいったん売りが先行した。ただ、海外投資家を中心に先高観は根強く、すかさず上げに転じ、3万1374円54銭(前日比141円00銭高)まで上昇する場面もあった。一巡後は利益確定売りに再度軟化し、前場終盤に3万1064円19銭(同169円35銭安)まで値を下げた。その後の戻りは限定され、前引けにかけて上値の重い動きとなった。

 日経平均マイナス寄与度では、ソフバンG<9984.T>の51円強を筆頭に信越化<4063.T>が7円弱、リクルートH<6098.T>が6円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、金属製品、保険、水産・農林、倉庫運輸関連など30業種が値下がりし、鉄鋼、その他製品、精密の3業種が値上がりした。東証プライム銘柄の80.9%が下落した。

 東証プライムの出来高は5億2840万株、売買代金は1兆4813億円。騰落銘柄数は値上がり287銘柄、値下がり1484銘柄、変わらず62銘柄。

 業種別では、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株が軟調。SOMPOH<8630.T>、東京海上<8766.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株も安い。マルハニチロ<1333.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産・農林株や、三井倉HD<9302.T>、住友倉<9303.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株も値を下げた。リクルートH<6098.T>、OLC<4661.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、KDDI<9433.T>、NTT<9432.T>、ネクソン<3659.T>などの情報・通信株も売られた。三菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>、野村不HD<3231.T>などの不動産株もさえない。

 半面、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>、東鉄鋼<5445.T>などの鉄鋼株が堅調。任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も引き締まり、オリンパス<7733.T>、シチズン時計<7762.T>、セイコーG<8050.T>などの精密株も高い。

 個別では、タマホーム<1419.T>、住江織<3501.T>、Fコーポ<1430.T>などが値下がり率上位。半面、ACCESS<4813.T>がストップ高カイ気配となり、A&DHD<7745.T>、日総工産<6569.T>などが値上がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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