(再送)日経平均は521円高と大幅に3日続伸、33年ぶり3万2000円回復―米株高・円安で買い優勢=5日前場

 5日前場の日経平均株価は前週末比521円61銭高の3万2045円83銭と大幅に3営業日続伸。取引時間中での3万2000円回復は90年7月23日以来、約33年ぶり。米国債の債務不履行(デフォルト)回避や米5月雇用統計結果を背景に前週末の米国株式が大幅に上昇。円安・ドル高も支えとなり、買い優勢の展開となった。日経平均は上げ幅を拡大し、前場終盤には3万2080円65銭(前週末比556円43銭高)まで上伸した。海外投資家の継続買いが観測されるとともに、今週末9日に算出される株価指数先物・オプション6月限のSQ(特別清算指数)に絡んだ思惑的な買いも指摘された。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の97円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が33円強、ファナック<6954.T>が26円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、繊維製品、機械、鉱業、海運など32業種が値上がりし、電気・ガスの1業種が値下がりした。東証プライム銘柄の86.7%が上昇した。

 東証プライムの出来高は7億3552万株、売買代金は1兆9049億円。騰落銘柄数は値上がり1590銘柄、値下がり221銘柄、変わらず23銘柄。

 市場からは「相当強い相場だ。海外投資家の資金流入が続いているが、トレンドフォロー型と日本企業・経済の変革に期待する向きとが混在しているようで、まだまだ上値がありそうだ。ただ、上げ続ける相場はなく、適度な調整を入れた方が良い」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東レ<3402.T>、ユニチカ<3103.T>、ゴールドウイン<8111.T>などの繊維製品株が上昇。ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>などの機械株も高い。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株も値を上げた。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も買われた。日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>、伊藤忠<8001.T>などの卸売株も引き締まった。

 半面、東電力HD<9501.T>、北陸電力<9505.T>などの電気・ガス株が軟調。

 個別では、ユーザーL<3984.T>、ブラス<2424.T>、ブレインパッド<3655.T>などが値上がり率上位。半面、アインHD<9627.T>、リニカル<2183.T>、ピックルスH<2935.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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