日経平均は304円高と5日ぶり大幅反発、米株高・円安で買い先行―半導体関連など物色=28日前場

 28日前場の日経平均株価は前日比304円06銭高の3万2842円39銭と5営業日ぶりに大幅反発。朝方は、買いが先行した。27日の米国株式市場で、堅調な経済指標を背景に主要株価指数が上昇。円安・ドル高も支えとなり、日経平均は前場の早い段階で3万2885円26銭(前日比346円93銭高)まで上伸した。一巡後は、株価指数先物売りを交えて伸び悩む場面もあったが、買い気は根強く前引けにかけて持ち直した。なかで、半導体関連株など広範囲に物色された。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の25円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が21円強、信越化<4063.T>が15円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、空運、証券商品先物、輸送用機器、情報・通信など30業種が値上がりし、海運、石油石炭製品、鉱業の3業種が値下がりした。東証プライム銘柄の86.3%が上昇した。

 東証プライムの出来高は6億3994万株、売買代金は1兆8027億円。騰落銘柄数は値上がり1581銘柄、値下がり207銘柄、変わらず44銘柄。

 市場からは「反発はしたが、思ったほどの伸びはない。月末・四半期末の年金リバランス(資産の再配分)売りや、来月上旬のETF(上場投資信託)の分配金捻出に伴う売りが引き続き警戒されている。ただ、これを通過すれば、需給もすっきりし、再び買い意欲が高まってくるだろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が堅調。野村<8604.T>、大和証G<8601.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も高い。トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器や、ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>、NTT<9432.T>などの情報・通信株も値を上げた。クレセゾン<8253.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も引き締まり、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も買われた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。石油石炭製品株では出光興産<5019.T>が安く、INPEX<1605.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株もさえない。

 個別では、ハニーズHD<2792.T>、板硝子<5202.T>、ソシオネクス<6526.T>などが値上り率上位。半面、そーせい<4565.T>がストップ安ウリ気配となり、CYBOZU<4776.T>、シンクロF<3963.T>などの下げも目立った。

提供:ウエルスアドバイザー社

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