来週の東京外国為替市場見通し=米インフレ懸念後退続くか

国内市況

為替

2023/11/17 16:32

予想レンジ:1ドル=148円50銭-152円00銭

 13-16日のドル・円は下落した。週初13日は、前週金曜日に米格付け大手ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた中、朝方から米10年債利回りが上昇、ドル・円は年初来高値を更新した。その後、発表されたNY連銀10月消費者調査で、1年先のインフレ期待が前月から低下したことを受け、米10年債利回りは急低下、ドル・円はもみ合いとなった。14日は、米10月CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回ったことでFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げサイクルは終了したとの見方が強まり、米10年債利回りは一段と低下。ドル・円は下落した。

 15日は、朝方に発表された米10月PPI(卸売物価指数)は市場予想を下回ったが、同時発表の米10月小売売上高および11月エンパイア製造業指数が予想を上回る中、米10年債利回りは上昇。ドル・円も値を上げた。16日は、週間新規失業保険申請件数が市場予想を上回り、雇用の鈍化を示す中、米10月輸入物価指数は予想以下となり、米10年債利回りは低下。ドル・円は下落した。

 20-24日は、21日に米10月景気先行指標総合指数、22日に米10月中古住宅販売件数、米10月耐久財受注、23日に10月31日-11月1日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が発表される。現状、14日に発表された米10月CPI以降、米国におけるインフレ懸念は後退しており、それに沿った内容だとドル売りが加速する可能性がある。

 ドル・円は、日銀による介入への警戒もあり、年初来高値近辺の152円ちょうどが上値メド。下値は10月30日の安値を意識して148円50銭をメドとしたい。

提供:ウエルスアドバイザー社

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