<新興国eye>ポーランド中銀、予想通り金利据え置き―2会合連続

新興国

2023/12/7 8:56

 ポーランド中銀は6日の金融政策委員会で、インフレの鈍化が続いていることを受け、主要政策金利の7日物レファレンス金利を5.75%に据え置くことを決めた。また、中銀はロンバート金利と再割引金利、公定歩合、預金金利もそれぞれ6.25%、5.80%、5.85%、5.25%と、いずれも据え置いた。市場の予想通りだった。

 中銀はコロナ禍後のインフレ急加速を受け、21年10月会合で9年5カ月ぶりに利上げに転じ、22年9月会合まで計11会合連続で利上げを継続。利上げ幅が計6.65ポイントに達したことから、翌10月会合で据え置きに転じた。7月会合まで10会合連続で据え置いたが、9月会合で3年ぶりに利下げに転換、10月会合でも利下げを決めたあと、前回11月会合で据え置きに転じた。これで金利据え置きは2会合連続となる。

 市場では中銀が9月会合で総選挙(10月15日)を間近に控える中、与党の「法と正義」党の意向を反映し、大幅利下げ(0.75ポイント)を決めた結果、通貨ズロチが急落したことや、財政リスクを緩和するため、据え置きを決めたと見ている。

 また、市場では来年3月に最新のインフレ予測が明らかになるため、中銀は今後、数カ月、金利を据え置く可能性が高いと見ている。11月のインフレ率は前年比6.5%上昇と、前月の同6.6%上昇を下回り、9カ月連続で伸びが鈍化した。ただ、依然、物価目標の2倍超となっているため、中銀は警戒感を緩めていない。

 次回の会合は24年1月9日に開かれる予定。

<関連銘柄>

 上場EM債<1566.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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