<新興国eye>トルコ10月失業率、8.5%に低下―11年ぶり低水準

新興国

2023/12/13 8:45

 トルコ統計局が11日発表した10月の失業率(季節調整後、15歳以上)は8.5%と、前月(9月)の9.0%から4カ月連続で低下、市場予想(9.1%)も大きく下回った。1年前の10.2%やコロナ禍前の20年1月の13.0%を大きく下回り、12年10月(8.4%)以来11年ぶりの低水準。失業率は21年4月の13.3%をピークに低下傾向にある。

 15-24歳の若年層の失業率は16.3%と、前月の16.7%を下回り、4カ月連続で低下。13年9月(16.2%)以来、10年1カ月ぶりの低水準となった。1年前の21.2%も大きく下回った。

 また、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率(labour underutilization rate)は21.3%と、前月の21.8%から0.5ポイント低下、22年11月(20.8%)以来、11カ月ぶりの低水準に戻り、雇用市場のたるみ(労働力などの余剰)感が緩和した。コロナ禍により外出制限など規制が強かった21年1月の29.3%をピークに低下傾向にある。

 失業者数(15歳以上)は前月比16万3000人減の296万1000人と、4カ月連続で減少。また、前年同月比でも58万7000人減と、1年前の水準を大きく下回った。

 他方、雇用者数は前月比24万6000人増の3183万5000人と、増加に転じ、5月の直近ピーク(3170万5000人)を上回った。前年比73万7000人増となり、雇用回復が緩やかに続いている。雇用率は48.5%と、前月の48.2%から上昇、前年同月の47.9%を上回った。1月の直近ピーク(48.6%)以来、9カ月ぶりの高水準となっている。

 また、労働市場参加率は53.1%と、前月の53.0%から3カ月ぶりに上昇、8月(53.2%)以来の高水準に戻ったことは明るい材料。ただ、1年前の53.3%を下回り、依然、1月の53.9%の直近ピークを下回っている。

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 上場MSエマ<1681.T>

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