<新興国eye>カンボジア:政府民間セクターフォーラム開催、投資環境改善に向けて

新興国

2023/12/15 9:27

 11月13日、民間企業が抱える問題を政府と協議する「第19回政府民間セクターフォーラム(Government-Private Sector Forum:G-PSF)が、カンボジア・プノンペンの首相官邸で開催されました。フォーラムには、政府側はフン・マネット首相をはじめとして主要閣僚が参加しました。民間側からは、カンボジア商工会議所や各国の商工会議所関係者等が参加しました。以前は、毎年開催されていたのですが、2019年を最後に開催されておらず、4年ぶりの開催となりました。

 フン・マネット首相は、会議で、政府と民間が協力して2050年までにカンボジアを高所得国とするというビジョンを達成するために努力していきたいと述べました。

 会議では、14の作業部会から提起された186件の問題が討議されました。具体的には、不動産活性化のための外国人の不動産保有、観光業回復のための金融等について討議されました。

 カンボジアでは、外資誘致による経済発展が重要であり、そのための投資環境整備が重要な課題となっています。政府と民間の対話の強化により、1つずつ問題を解決していくことは重要であり、今回のフォーラムでの議論が今後着実に具体化していくことが期待されます。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:ウエルスアドバイザー社

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