来週の東京外国為替市場見通し=FOMC議事要旨やFRB高官発言から米利下げ時期を精査
予想レンジ:1ドル=148円00銭-152円00銭
2月12-15日のドル・円は上昇した。週初12日、ボウマンFRB(米連邦準備制度理事会)理事の早期利下げに消極的な発言を受け上昇。13日、米1月CPI(消費者物価指数)、同コア指数ともに市場予想を上回り、FRBの早期利下げ観測が大幅に後退。ドル・円は急伸しフシ目の1ドル=150円を上抜けた。14日、神田真人財務官、鈴木俊一財務相から為替相場の急変動に対するけん制発言が聞かれ、日本の当局による為替介入が警戒されドル・円の上値を抑えた。15日、米1月小売売上高が市場予想を下回り、下落が続いた。
米国のインフレ動向を注視する相場が続く。16日発表の米1月PPI(生産者物価指数)、米ミシガン大学による2月調査の期待インフレ率が注目材料。直近の米1月CPIで、米国のインフレは鈍化傾向にはあるものの減速は緩慢との見方が広がり、目先の物価指標がこれを補強する内容であればドル・円はさらに強含んだ推移となりそうだ。週明け以降の経済指標では米1月中古住宅販売件数などが発表予定。また、パウエルFRB議長が3月利下げをけん制した1月開催FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨が公表される。FRB高官の発言機会も複数予定されており、市場では利下げ時期を精査する動きが予想される。
日本では10-12月期の実質GDP(国内総生産)成長率が2期連続のマイナス成長となり、日銀の金融政策正常化に向けた動きに冷や水を浴びせた格好。日米金利差の縮小観測の後退がドル・円を支援しそうだが、フシ目の1ドル=150円を上回る水準では日本の当局による為替介入が強く意識され、上値を抑制する可能性があるため注意したい。
ドル・円はチャート上で、23年11月に付けた同年の高値151.94円が上値抵抗線。下方向では、25日移動平均線(2月15日基準)の148.12円近辺がサポートラインとなる。
提供:ウエルスアドバイザー社
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