米1月住宅着工件数、前月比14.8%減の133.1万件―市場予想下回る

経済

2024/2/19 8:45

<チェックポイント>

●減少率は20年4月以来の大きさ

●アパートが20年5月以来の水準に落ち込む

●大幅減は寒波が一因―減少は一時的との見方

 米商務省が16日に発表した1月の住宅着工件数(季節調整値)は、年率換算で前月比14.8%減の133万1000件と、20年4月の27%減以来の大幅減となり、市場予想の平均値である146万件を下回った。前年比は0.7%減と、3カ月ぶりに前年水準を下回った。一方、前月の12月分については1次速報の146万件から156.2万件に改定されており、11-12月を併せると8.9万件の上方改定となる。

 1月は月毎に変動が激しいアパート(5世帯以上)が前月比35.8%減の31万4000件と急激に落ち込んだ。減少率は20年4月(37.6%減)以来の大きさで、件数も20年5月(29万6000件)以来の低水準。また、主力の一戸建ても前月比4.7%減の100万4000件と減少した。

 市場では、1月に襲った寒波で建築工事が止まった影響が大きいとみており、住宅ローン金利が低下していることから減少は一時的で、中古住宅の供給不足もあって今後は一戸建ての着工ペースが速まると楽観的な声が目立つ。

 先行指標である建築許可件数も、前月比1.5%減の147万件と減少に転じ、市場予想の151.2万件を下回った。主力の一戸建てが前月比1.6%増の101万5000件となった一方、アパート(5世帯以上)は同9%減の40万5000件と減少した。

 バックログ(受注残)は、一戸建てが前月比1.4%増の14万2000件、アパートが同2.6%増の12万件となり、全体では同1.9%増の26万7000件となった。

 建築許可が下りたあとの建築中件数は、一戸建てが前月比0.7%増の68万件、アパート(5世帯以上)が同0.9%減の97万9000件となり、全体では同0.2%減の167万6000件となった。建築中件数が23年10-12月期の月平均の168.2万件を下回ったことから、このペースでは1-3月期GDP(国内総生産)速報値の住宅投資部門を押し下げることになる。

 完成住宅件数は、一戸建てが前月16.3%減の85万7000件、アパート(5世帯以上)が同6.3%増の53万8000件で、全体では同8.1%減の141万6000件だった。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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